ゴーヤーチャンプルー

ある夏の日曜日。

 

 

夕方から、私のマンションに孝くんが来ている。

 

私はあらかじめ買い物を済ませており、今日はゴーヤーチャンプルーを作る予定だ。

 

 

 

今夜は緑川の花火大会で、このマンションのベランダからもよく見える。

 

ベランダには、今日のためにホームセンターで買って来たゴザを敷き、準備は万端だ。

 

 

 

 

 

 

辺りが暗くなりかけた時刻、いよいよ花火が始まる。

 

ドコドン、ドコドン、とお腹の底まで響く、夏の風物詩。

 

孝くんと見られて幸せだった。

 

 

 

 

『ここから見えるってことは、病院の屋上からも見えるか?』

 

と彼が尋ねる。

 

『うん、たぶん見えると思う。
今日は澤口先生が当直かな』

 

『電話して教えてやろうか。
梨江子のマンションから見てるよって』

 

孝くんは大きな声で冗談を言って笑った。

 

 

私はフライパンでたっぷり作ったゴーヤーチャンプルーとキンキンに冷えたビールを、盆に乗せてベランダまで運んだ。

 

『孝くん、かんぱーい』

 

『ハイ、乾杯!』

 

こつんとビールの缶を当てたら、二人でぐびぐびと冷たい喉越しを味わう。

 

『ビールは缶のまま飲むのが好きなんだ。
グラスはいらない』

 

孝くんが得意そうに、こだわりを説く。

 

 

 

ゴーヤーチャンプルーを箸で口に運んだ彼は、

 

『梨江子♡美味しいよ♡』

 

と、目尻を下げて褒めてくれた。

 

 

可愛く甘い声。
お孫さんができてデレデレしてるおじいちゃんみたい。

 

 

『ちょっとわたが残って苦くない?』

 

『いや、ほんとに美味しいよ♡』

 

『良かった』

 

『また作ってな?』

 

『うん☺︎』

 

会える時は、できるだけ手作りのものを食べさせてあげたかった。

 

 

 

 

 

花火はまだ上がり続けていたが、待ちきれない孝くんは先にシャワーを浴び、私たちは寝室で抱き合った。

 

孝くんが私の乳房を一生懸命弄んでいる時、私はふと目線の下にある彼の後頭部に手をやって、

 

『孝くん、頭囲大きくない?』

 

と聞いた。

 

『うん?』

 

彼は私の胸の突起を舌で愛撫しながら忙しそうだ。

 

『孝くんの頭、大きいよね』

 

『頭って亀頭のことか?』

 

『ちがーう!
帽子のサイズ、普通?』

 

『気にしたことないなあ』

 

孝くんはすでに屹立したペニスを私に触らせて、

 

『じゃあ、大きな頭を梨江子に入れようか』

 

とふざけている。

 

『あはは自分で“大きな”とか言ってる』

 

私もつられて笑った。

 

 

 

 

 

孝くんは太く短い腕で私をお姫様抱っこすると、先ほどゴーヤーチャンプルーを食べたベランダの、ゴザの上に降ろした。

 

まだ、花火は続いている。

 

『ここでするの?』

 

と私が聞くと、孝くんは足を投げ出して座り、

 

『梨江子、俺の上にまたがって』

 

と座位を指名した。

 

 

 

私は指示された通りに対面で、腰を下ろしながら挿入した。

 

 

 

花火が上がると、ぱっと辺りが明るくなり、同時に影もできる。

 

夜空に堂々と弾ける大輪の花火は、魔法のように私たちを解放させた。

 

 

 

 

『ああ、梨江子…、
すごくいいよ、
上下に動いてくれないか』

 

 

 

 

彼の言葉尻を、花火の音が消していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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