サムライとして

負けたとは言え、善戦したベルギー戦も終わったので、ポーランド戦の事は、チャラになった感じがありますが、まだ論争続けている方々もいらっしゃるようです。
「スポーツとしては」とか「いや、勝負事として」とか、それぞれの意見も、フムフムと読ませていただいていますが、少なからずある「サムライとして」というのは、どうなんでしょう。

「サムライは名誉ある死を」

というのは、江戸時代の儒教の影響が大きくなって以降の事じゃないかな。

いや、そういうのも否定しないけど。
戦国時代とかは、もっと泥臭いというか。

サムライブルーの藍染は、京都の吉岡一門由来という話があります。
あの宮本武蔵とゴチャゴチャがあった。

武蔵自体、現実とフィクションが入り混じって、何とも評価しがたい人物ですが、まあ、ゴチャゴチャの最終決着をつけようとしたのが、有名な「一乗寺下り松の決闘」です。
武蔵一人に対して、吉岡一門70~100名。

おいおい。

対する武蔵、背後からいきなり、大将ぶった斬って、一目散に逃げる。
しかも大将と言っても12歳の子供。

おいおい。

いや、もう、どっちもどっちという感じですね。お互いにあるのは、

絶対、勝つ!

信念だけです。

サムライ映画の金字塔は、色々あるでしょうけど、黒澤明監督の「七人の侍」は外せないでしょう。
野武士と戦うための武具を準備するのに、百姓たちが、戦場の、恐らく死体から、かっさらってきた道具を見て、侍たちは、ドン引きしちゃいます。
で、それを見た三船敏郎さん演じる菊千代が怒鳴るんですね。

「綺麗ごと言ってんじゃねぇ!」

菊千代は根っからの武士じゃないんですね。

恐らく侍同士の戦いに巻き込まれて、難儀した農民の側。

だからこそ判る、戦争の悲惨さや非情さ。

それを聞いて、リーダー格の西野朗、もとい志村喬さん演じる島田勘兵衛は、清濁併せ持って戦いに臨むことを決意します。

もし、あのポーランド戦の件を外国人の友達に、

「アレハ、サムライラシク、ナイデスネ」

と言われたら、是非、

「クロサワノ“セブンサムライズ”ヲ、ミテクダサイ」

と言ってください。

だけど、君と見たクロサワのエイガはスゴイでした。
平和な日本 チャチャチャ
美しい日本 チャチャチャ

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