鬼才ケン・ラッセル監督の映画『マーラー』を観たのだ…

「鬼才ケン・ラッセル」監督の『マーラー』という伝記映画を観た。図書館でDVDを借りたのである。これは文字通り、鬼才の映画であったw でも、かなり面白かった。

若い頃の沢田研二に似た俳優がグスタフ・マーラーを演じているのだけれども、回想シーンや夢のシーンが多くて、その場面などは、もうやりたい放題の演出なのであるw
例えば、マーラーがユダヤ教からカトリックに改宗するというくだりがあるのだけれども、このイメージ映像には、ちょっと説明に窮してしまうような描写が…。

この映画は、1974年公開(日本では1987年公開)の作品なのだけれども、きっと現在ではもう作ることの出来ない映像だろう、と思う。ひょっとすると、TV放送さえも無理かも…。
他には、妻が浮気をしているのでは、とマーラーが疑う場面のイメージ映像もあるのだけれども、これもキワドかった…。(これも、説明に困る…。気になる向きは、是非本作をご覧になってみてください)

それはさておき、僕が特に興味深く感じたのは、マーラーのふたりの幼い娘たちが、まるで絵本を見るみたいに、ギュスターヴ・ドレの画集を見ていたこと(上の写真)。これもホンマかいな…。ドレの絵は、本当は怖いんだぞ。
それで、DVDのジャケットとドレの画集を並べて写真に撮ってみたというわけである。トップの写真が、それ。映画の中では、マーラーの曲とドレの絵をコラージュしたイメージ映像もあった。

実際のところ、僕は普段、マーラーの音楽は余り聴いていない(CDを2~3枚持っているだけ)。でも、この映画では劇伴の殆どがマーラーの曲だったようなので、曲を聴き慣れていた方が、この映画をもっとよく楽しめただろう。
ちなみに、この映画の中で使われていたのは、ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウの演奏。じゃあ、僕もその辺りからもっとマーラーを聴いてみようか、と思う。

このケン・ラッセル監督、Wikipediaによると、他にも幾つか作曲家などの伝記映画を監督したらしいのだけれども、どんな映画になっているのだろう?(苦笑)そちらも、どうも気になってくる…。

さてさて、映画に関して、もうひとつ朗報が…。

先達ての投稿でも書いた、カズオ・イシグロ原作、アンソニー・ホプキンス主演の『日の名残り』が、東京で再上映されるのだ。


(出典:Cinefil

僕はつい先週、図書館で借りたDVDで観たところだったのだけれども、次に借りたくて待っている人たちが沢山いたので、鑑賞後にさっさと返してしまったのだった。そうでなければ、是非また観たかったところなのである。
やはり、DVDでは画質にやや難があって分かりにくいところもあったので、劇場で観ることのできる機会というのは、実に貴重である。是非とも行きたいと思う。

しかし、この時期は、坂本龍一のドキュメンタリー映画の公開もあるし、新海誠展もあるし、お出掛けだけでも色々と忙しいなあ…。そうは言っても、やはり観たいなあ、と言うか、これは観ておかなければならないな、と考えているのである。

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上の投稿文では、やや歯切れが悪い説明になってしまいましたがw、観ていただければ言わんとすることがお分かり頂けるだろう、と思います。クラシック音楽好きはもとより、カルト的な映画がお好きな方も楽しめる、そんな作品でしょう。

ケン・ラッセル 監督『マーラー』
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