カメラに方位磁石を取り付けてみようとしたのだけれども…

とても気に入って使っているニコンのP900だけれども、ひとつだけ足りないというか、付け加えたいと思っていたものがある。

それは、方位磁石だ。僕は、このカメラを目下のところ、主に月などの天体および航空機の撮影に利用している。今後は、機会があれば、ISSや天宮のような人工的な天体も撮ってみるつもりだ。
これらのいずれにも、方位というものが大きく関わってくる。自宅のベランダでいつものように撮影している分には、東西南北が分からなくなるということはない。

しかし、最近は徐々に慣れてきて、先達ての投稿のように、スーパーの屋上駐車場まで行って撮るということもやり始めている。来月は、坂本龍一の展示会グレン・グールドのイベントを観に行くために、都内へ出掛ける予定もある。勿論、P900も一緒だ。
そのようにして、このP900を家の外へ持ち出す機会が、今後は多くなってくるだろうと思うのだ。そうなると例えば、日が暮れてから、よく知らぬ土地を歩いていて、さて今から月はどの辺りから昇って来るのだろう、というときに方位が分からない…となってしまう。

そんなことを考えていた折、ある日、100円ショップで、キーホルダーに方位磁石がくっ付いた物を見つけたのだ。渡りに船とはこのことである(?)。早速、購入した。下の写真のように、カラビナも付属している。

これを、僕のP900の、左肩から下げるようにして取り付ければ良い、と考えたのだ。本体左側のストラップ取り付け部は、自作のカメラキャップ落下防止紐が結んであるだけで、あとは空いているのだ。

取り敢えず、P900の左側に当てがってみた。すると、不思議なことが分かったのである。下の2枚の写真を、よくご覧になってみて欲しい…。

構図が安定していない写真で申し訳ない…。さて、何かお気づきになっただろうか?

2枚のうち、上の写真は、ストラップ取り付け部に近い、本体左上に方位磁石を置いたとき。針のNが、上を向いている。そして、これを本体左下の方へ移動させると…。
それが2枚目の写真である。何と、針のNが、クルッと下を向いてしまうのだw まるで理科の実験でもやっているようである。方位磁石の横に棒磁石を置いてみるという、あれだ。

これは、どうやら、P900のこの辺りに、磁石が内蔵されているということなのではないだろうか?僕は、カメラの内部構造には余り詳しくはない。でも、きっとズームかAFなどの用途で強力なモーターが使われているのだろう、という想像はつく。
そのモーターが、本体左側の側面に入っているのかも知れない。まさか、こんな所に方位磁石をぶら下げるだなんて、流石に設計者の方々も考えなかったのだろう。防磁処理などを行っていなくても、これは仕方がない。

きっと、この位置にこのまま方位磁石を下げておいたら、針が磁化されてしまい、正しい方位を示さなくなってくるだろう、と思う。
…というわけで、P900の左側に方位磁石を…という案は脆くも崩れ去ったw まあ、この世界は、所詮こんなものである…。何かにつけ、色々と細かい不都合が起こるのだ。気にしてはいけないw

さて、このままでは、この100円の方位磁石が無駄になってしまう。でもまあ、P900本体の左側から少々離しておけば良いのだ。そう考えて、一旦は、首掛けストラップからぶら下げておくことにした。
しかし、カメラを手にする度に、これがジャラジャラして邪魔なのである。つい先達ても書いたように、僕は、文字通り息を殺すほどに根を詰めてシャッターを押す。集中力が削がれかねない、と感じた。

うーん、どうしたものか…と考え込んで、ふと気がついたことがある。この方位磁石、よく見ると、ソフトビニール製の黒いホルダーのような物に嵌めるようにして取り付けられている。もしかして、これって取れるんじゃ…?やってみる。

接着剤で軽くくっ付いているだけだったので、こうして簡単に剥がして取り外すことが出来た。この方位磁石単体を、カメラの何処かに貼って仕舞えば良いのである。
まず候補にしたのは、ポップアップ式のフラッシュの裏である。丁度ファインダーの上になるので、目が届きやすいだろう、と思った。ただ、折角の「COOLPIX P900」というロゴが隠れてしまうのが惜しい…。

他に何か良い場所が…と見渡していて、ついに発見した。この方位磁石は、P900の本体右側にあるコマンドダイヤルの径とほぼ同じなのだ。多分、方位磁石の方が、直径で1mmくらい大きいだけだろう。
コマンドダイヤルは、モード切り替えダイヤルの隣にある。主にシャッタースピードなどの設定を、モードの内容に応じて変更するために回すダイヤルだ。

僕は今のところ、このコマンドダイヤルは全く使っていないw P900を十二分に使いこなせていないので、所謂デフォルト設定のままで撮ることが殆どだ。もし設定を変えるにしても、他のダイヤルで行っている。
まあ、何れにしても、ここまで同じ大きさだというのは天啓だ。くっ付けてみるしかない。取り敢えず、両面テープで貼ってみたのである。

すると、上手いこと一体化するかのようにして、ついたのだった。このダイヤル自体が軽いので、両面テープの粘着力でも、方位磁石を回せばダイヤルも一緒に回ってくれる。大成功ではないだろうか?
ちなみに、この場所は、本体内部からの磁気の影響はないようである。方位磁石の機能に問題はなさそうだ。ただ、その向こうにある電源のボタンが、陰に隠れるようになってしまい、若干だけれども押しにくくなった。

このようにして、ニコン P900に方位磁石を取り付けるという作戦は成功した。
方位磁石を外した後のキーホルダーは、本体左上のストラップ取り付け部と首掛けストラップとを繋ぐのに使っている。この首掛けストラップはプラスチック製のハンドストラップに取り付けてあるので、それが割れて壊れたときのバックアップだ。

さて、このカメラに関して、もうひとつ工作を行った。先達て、紙コップを利用して減光フィルターの代用品を自作したけれども、また別のフィルターを作ってみたのである。それについては、また次回…。

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