夜明け前、ほぼ満天の星空に、オリオン座を仰ぐ。冬の大三角も。そんな季節が、もう近いのか…

最近は、寝苦しさを余り感じなくなったせいか、目覚める前に夢をよく見る。夢の中のふとしたところで覚醒すると、別の世界から突然に帰ってきたような気分になるものだ。不思議な感覚である。

僕は、子供の頃に見た夢で、今だによく覚えているものがある。……夢の中で僕は眠っている。ずっと眠り続けて、ハッと目覚める。洞窟のように周囲が囲まれた狭い空間にベッドがひとつだけ置いてあり、僕はそこで寝ていたのだ。
目覚めると、ベッドの周りでは数人の人たちが僕を見ていた。当の僕は、斜め上の辺りから俯瞰してこの場面(僕自身も含めて)を眺めている。皆んな、驚いている。長いこと眠り続けていたかららしい。

目覚めた僕は言う。「ああ、今までのことは全部、夢だったんだね」…この“今までのこと”とは、眠る前の僕がいた世界のことである。つまり、このとき夢の中で、現実と夢の世界が逆転したというわけなのだ。
周囲の人たちは、良かった良かった、と大喜びをしていた。まあ、死んだと思っていた人間が生き返ったようなものだ。僕は、あの黄泉がえりのラザロのような存在だったのである。

そして、皆んなが言う、あちらのことを話して聞かせて下さい、と。それで、僕はベッドから起き上がり、話を始めようとするのだ。丁度そのとき、目が覚めた。……7歳か8歳くらいのときに見た夢である。
それ以来、僕は、夢で見た世界とこの世界、どちらが僕にとっての本当の世界なのだろうか、と暫し考え込むことが多くなった。大人になってからは、色々と忙しくなったのでもう、そんなことは考えもしなくなった(…と思う)けれども。


今朝は、星がよく見えた。これは実に、久し振りのことだと思う。午前4時過ぎ、雲が少なく満天に近い星空。日の出まで、まだ1時間くらい。僕は、仕事場へ急ぎ自転車に乗った。
南東には大きくオリオン座が見える。昨日だっただろうか、雲の隙間から冬の大三角の一部分が垣間見えていたことがあったのだ。嗚呼、そんな季節か、でもまさかもう?と思っていたのだけれども、やはり…。

そうなのだ。今朝、オリオン座の左下には、シリウスとプロキオンが見えていたのである。まごう事なき、これは冬の大三角である。ちょっとだけ、季節を先取りしたような気がした。こうして、今年も、あっという間に終わるのだろうか。

トップの写真は、星座表アプリで今朝の星空を再現したもの。オリオンが振り上げた手の先には、いまジャコビニ・ツィナー彗星が地球に接近していると言う。(最接近は、今月の10日だった)
でも、6等級くらいなので肉眼では見えにくいだろう。もし時間があれば、ニコン P900の超望遠で撮ってみたいものだ…。この彗星は、あのジャコビニ流星群の母天体なのである。


さてさて、うちの狭小な庭は夏の盛りに、すっかりと雑草だらけになった。口の悪い人に言わせると、まるでジャングルなのだそうであるw まあ、確かに、うさぎ用のちょっとしたジャングルなのだけれども。

暑さも随分と和らいで来たので、ここらでいっちょ…と思い、草刈りをすることにした。切れない鈍の鎌を使って、雑草を取るのである。でも、ただ草を刈るのではない。
その草の中には、うさぎの好物もある。例えば、たんぽぽの葉っぱは、うちのうさぎが大好きなのだ。草を刈った際には、選り分けておくことにした。

他には、ミント。うちの庭先には、ミントが多数自生している。いや、正確に言えば、かみさんが何処かからか貰って来た苗を少し植えたのだそうである。それが、自ら増えに増えて、これもジャングルになったw
このミントも、うさぎの好物。葉っぱを乾燥させて保存し、時折おやつとして与える。うさぎの健康にも寄与する、ハーブの一種である。従って、ミントも選り分けておくことにする。

そうやって、草を刈りながら、これはたんぽぽ、これはミント、これはどれでもない…などと言いつつ分別した。案外と面倒なものである。でも、必要なことなので、仕方がない。

上の写真に写っているのは、ミントとたんぽぽ。ミントの方は、もう茎が茶色く枯れかけている。でも、葉っぱはまだまだ青い。茎から葉だけを外して天日に干せば良いだろう。

雑草は、このミントとたんぽぽの山よりもずっと多く取れた。でも、小さな庭のまだ3分の1が残っている。週末にでも、草刈りの続きをやろうと思う。FMラジオで音楽を聴きながらやれば、実に楽しいものなのだ。

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今回の投稿を書くときに聴いた音楽は、これ。以前も取り上げたかも知れません。小澤征爾氏の80歳記念として3年前にリリースされた、5枚組CDです。名曲80曲が、エネルギッシュなタクトで演奏される様は、実に爽快です。クラシックの入門用に良し、作業用BGMにも良し、名曲ガイド的な活用も良し。お値段もリーズナブルで、きっと万人にお勧めできるでしょう。

『小澤征爾の80曲。』
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