弓道教室、第2回目。それから、雨上がりに見た、小木の雫。そこには多数の蟲たちが棲まうのだ…

週末また、弓道教室へ行った。第2回目である。今回は、袴姿の先生方が、総勢で10名。前回よりも増えている。受講生の男女比に合わせてか、男性の先生は3名に増員されていた。

前回同様、はじめは準備体操から。僕は、開始予定時刻の7〜8分くらい前に到着したのだけれども、既に準備体操が始まっていたのである。次回からは、10分前には来ていようと思う。
それから、この弓道の会の長老格と思しき、恰幅の良い白髪の先生から、弓の構え方や弦の弾き方に関する講釈があった。この先生は、この道50年とか60年とか、そんな感じだろうか…などと想像を巡らせながら、僕は聞いた。

あとで見たことだけれども、前回、立ち方や座り方、弓の持ち方などを我々に教えてくれた先生方が、この長老格の先生に対し、「先生、本日はどうも有難うございました」と頭を下げていたのだ。きっと、余程の先生なのだろう。
そうやって、この先生からひと通りのお話を聞いた後、いよいよ実際に矢を射ることになった。「では、弓を開いてみましょう」と仰ったのである。銘々が、弽(ゆがけ、弓道用の手袋のようなもの)を着用し、先週と同じ番号の弓を持つ。

そして、名札の番号順に、弓道場の廊下を一列に並んだ。途中、矢が入った箱があり、通りがかるときに一本ずつ手にする。そして、弓道場の入り口に入る前に、執弓(とりゆみ)の姿勢を取る。それは、右に矢、左に弓を持ち、手を腰に当てる体勢のことである。
それから、敷居の前で一礼。左足から踏み出して、それを跨ぐ。右斜め前を向き、再び一礼。それからまた前進。入場の際には、このような所作が決められている。実際には、足の向きや運び方などもあるので、もっと細かいのだけれども。

入場後は、射位という、矢を射る場所へと向かう。その間は所謂、摺り足の状態だ。ペタペタと歩いてはいけないのである。射位の手前には、本座という位置があり、そこで揖(ゆう)という軽い一礼を行う。
さて、ここから漸く、弓を構え始めるのである。これには、射法八節(しゃほうはっせつ)という体系化された所作があるのだ。まずは、足踏み。左右の足を60度に広げるのだ。

それから、胴造り。右手を腰に当て、弓は左手に持ち、下の先端を左の膝頭に当てて立てておく。次は、弓構え。的を一旦見遣り、次に矢を弓の弦に掛ける。そして、大木を抱えるようにして、上方45度に両手を上げる。
その状態から、左腕を徐々に伸ばす。すると、弓と弦が開き始めるのである。次に、右手は肘を曲げたまま右へ。これで、射る直前の体勢になる。そのまま、右手を開くと、矢は放たれる。

…敢えて、言葉だけで簡潔に書こうとすると、以上のようになるのだ。実際には、他にも様々な所作があるので、やるべきことは多い。実のところ、僕は、この色々な所作を覚えるのが段々と大変になってきたように感じる。
何か別のもので例えるならば、これは殆どダンスの振り付けを覚えるようなものなのだ。伝統的な何かを覚えるというのは、実に大変なことであるなあ、と思う。

でも、まあ、それでも何とか矢を射ることは出来た。アシスト役の先生の指導を受けながら、おそるおそる弓を開き、矢を放つのである。全部で5回はやっただろう。
はじめの2〜3回は、的に命中こそしなかったけれども、上手く安土(的を置いてある盛り土)に刺さったのだ。一応、向こうまで届いたのであるw

しかし、それから後が良くない。僕は徐々に考え過ぎてくるのか、何処かで力んでしまうのか、的の手前の芝生に落ちて刺さってしまうようになった…。やはり、なかなか難しいものなのである。
今回の講座が、まだ第2回目。あと、6回分あるのだけれども、これからはこうして毎回、弓を引き、矢を射ることになるのだそうだ。はてさて、僕はどのくらい上達できるのか、我がことながら蓋し見ものである…w

この日、弓道教室から帰宅してからは、疲れているにも拘らず、庭の草取りの続きをやった。先達て書いたように、木曜日にやり始めて、3分の1がまだ残っていたのだ。
すると、蜜柑の木にアゲハチョウが飛来するのを見た。葉に卵を産んでいるようだ。急ぎニコン P900を家の中から持ち出すも、チョウは既に飛び去った後であった…。

そこで、蜜柑の木をよく見ると、雫の滴る葉っぱに、大小おびただしい数の、アゲハチョウの幼虫が孵っていた。前日が雨降りだったのである。いつの間にやら、すっかり大きな青虫になったものまでいる。下は、その大きな青虫を撮った写真。

あとは、青々とした枝や葉に滴る雨の雫を撮影。クローズアップモードで撮ったり、クロスフィルターを掛けてみたり。トップの写真をはじめ、上に載せた写真は、いずれもそのときに撮ったものである。
雫の中に映る景色がもっと面白いものだったら良かったかも。でも、民家の脇に立っている小木なので、まあこんなもんかな、という感じである。

大きな青虫の幼虫だけでなく、上の様な、まだ脱皮する前の茶色い幼虫も多数いた。今年は、猛暑が影響したのかどうなのか、これら幼虫を目にするのが例年より遅かったと思う。虫たちも、余りに暑いのが苦手なのかも知れない…。

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弓道教室に通うようになって、入門書の類を何冊も手に取ってみたけれども、特に見やすく、分かりやすいのが、これ。写真の点数が多く、そのに付けられた説明も多くて詳しい。巻末の弓道用語集も、語彙が比較的豊富で便利。自宅での復習に使っています。

松尾牧則 著『はじめての弓道: 美しい所作が身につく。心と体を鍛えて健やかにする。』
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