川沿いの桜並木を散策したのだ。何処までも、咲き誇る花の姿を求めて…(上)

近頃はだいぶ朝が早くなって来たと感じる。午前4時半にもなれば、東の空が群青色に染まり、仰角の低いところは既に黄色く光が射さんとしているかのようだ。

今朝は、その東天に明けの明星と有明月が左右に並んで見えた。その下には日昇が控え、暁光が薄っすらと広がり始めていた。その脇には、一塊の雲が控えている。何とも風情を感じる、見事な光景であった。
余程に、これは写真に収めておきたかったのだけれども、生憎とカメラは持ち合わせていなかった。早朝の仕事に向かう、通勤の途上だったからである。せめて、僕の脳内の印画紙に焼き付けておく他なかったのだ…。


さて、桜の花の写真である。前回の投稿で、2枚ほど載せた。このとき出掛けたときに撮った50枚余りの中からセレクトして、今回と次回にお届けしたいと思う。

トップの写真は、うちの近所の桜並木である。先週の投稿で、菜の花の上にソメイヨシノが咲き始めたということを書いて、写真を1枚載せた。そのときと、ほぼ同じ場所である。日曜日の陽気で一気に花開いたようである。

この写真をSNSに載せたところ、知り合いから「桜と菜の花は最高の組み合わせです」とのコメントを頂いた。ソメイヨシノの薄ピンクとも言える花弁の色と、菜の花の鮮やかな黄色と緑は、実に良いコントラストを表現しているのだ。

ニコン P900を低く構えて、菜の花の目線で撮ったのが上の写真。この日は良く晴れて、桜の枝の向こうには青空が広がっていた。今年は、以前にも増して菜の花がたくさん咲いたのである。

上は、低く伸びた桜の枝に、菜の花を背景として撮った。謂わば、桜の視点である。こうして、両者が其々、この春の季節を嬉びながら咲き誇っているように、僕には感じられたのだ…。

さて、もう少し足を伸ばして遠くへ行ってみよう。川沿いに桜並木のある場所へと、自転車を駆ったのだった。空は幾分の白い雲を纏いながら、何処までも青々と広がっていたのである。

川の水面には、上のように青空の色が映り込んでいた。そこに、桜の花や枝が覆い被さる。時折、太陽が自らの存在を主張するかの如く、眩しく陽を射し込ませるのである。

この川沿いには、人が行き交うことが出来るだけの小さな歩道がある。この日は、やはりいつもより人出が多いように感じられた。皆んな、陽気に誘われて花を楽しみに来たのだろう。
また、歩道の脇では、樹の下の草叢や石の上で、持ち寄ったお弁当などを広げて座り、即席のお花見をしている人たちもいた。僕は夕方までに帰ろうかと考えて出掛けたので、先を急いで(…と思いつつもゆっくりと)進んだ。

すると、歩道に時折設けられたベンチに、ねこが日向ぼっこしているのを見つけた。僕だけでなく、通りすがりの人たちが何人も写真を撮っている。それでも、このねこは全く動じることなく、じっと目を瞑り昼寝をしていたのである…。

その内に目を覚ますと、うーんと伸びをした後、そばに座っていた何処かのお婆さんの膝の上に乗ったのだった。このねこの常連さんなのだろうか?ちょっと、羨ましいことであるw

下は、川沿いを散策しているときに見つけた、謎の道路(?)。川へと続いているのだけれども、何のために用意された道なのだろう?まさか、この川の中を車輌が走るのだろうか…?

こうして僕は、花の景色を求めて進んで行った。その先もずっと、桜並木は続く。何処までも果てのないようように思われたのだった…。(次回に、つづく)

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