「この世界の片隅に」で2018年はスタート

「となりのトトロ」がキネマ旬報日本映画ベストワンになったとき、柔軟性に欠けた老人たちはアニメが1位になるとは、と的外れな批評をしてやがったものだった。愚かにも程がある。
平成も30年になり、アニメだから✖️である、を金科玉条のように言う者は少なくなったはずだが、この「この世界の片隅に」は古今東西の映画百傑に加えてもおかしくない傑作である。
無論、アニメならではの斬新な表現が横溢している。

多くの方が言うことで、今さらいうのも格好悪いくらいだが、のん(能年玲奈)がよい。
内容とは関係のない部分で言うと、本作の画期的な点はクラウド・ファウンディングで製作されたことと女優のんを生き返らせたことである。

のんは決して器用なタイプではない。
トーク番組に出せばひふみんとは違うタイプの放送事故の元凶であり、汎用性のある役者ではない。しかしながら、唯一無二な部分が突出していて、余人をもって代えがたいと思う。

戦争に蹂躙されながら明るく生きようとするヒロインと、その周りの家族や人々、時代がリアルに濃縮された世界観に打ちのめされぬ人はおるまい。
金儲けばかりの資本主義社会で幸せになれるのか?と問われる思いである。

朝ドラの主人公なのにお金がなくてコインランドリーにいけず下着代をおごってもらったり、仕事終わりにスーパーの値下げお惣菜を嬉しそうに買って帰ったり、は本作の主人公とかぶるリアルすずさんである。

受賞歴(順不同)※特記なきものは作品の受賞
■広島国際映画祭(2016年新設)ヒロシマ平和映画賞
■第38回ヨコハマ映画祭 作品賞 審査員特別賞(のん)
■第31回高崎映画祭 ホリゾント賞(片渕須直監督、のん)
■2016年第90回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 1位 日本映画監督賞(片渕須直監督)読者選出 日本映画ベスト・テン 1位 読者選出 日本映画監督賞(片渕須直監督)
■第40回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞 優秀音楽賞(コトリンゴ)
■第71回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞 大藤信郎賞 音楽賞(コトリンゴ)
■第26回東京スポーツ映画大賞 作品賞
■第59回ブルーリボン賞 監督賞(片渕須直監督)
■おおさかシネマフェスティバル2017 2016年度ベストテン 1位 音楽賞(コトリンゴ)
■第22回 AMD Award ’16 優秀賞
■平成28年度(第67回)芸術選奨 文部科学大臣賞(片渕須直監督)
■平成29年度「児童福祉文化賞」児童福祉文化賞 映像・メディア等部門『この世界の片隅に』受賞
■第34回日本映画復興賞 日本映画平和賞

■その他
 Filmarks 2016年公開満足度ランキング:1位
 スペイン ナバラアニメ映画祭2017:観客賞
 映画秘宝 2016年度:ベストテン 2位、ベストガール(のん)
 eAT金沢2017:金沢大賞(片渕須直監督)
 映画芸術 2016年:ベストテン 1位
 ぴあ 2016年初日満足度ランキング:1位
 Best 10 Cinemas in Sapporo 2016:日本映画 1位、監督賞(片渕須直監督)、アニメーション賞、特別賞(のん)
 日本インターネット映画大賞2016年度:作品賞1位、アニメ賞、監督賞(片渕須直監督)、思い入れ映画賞、最優秀女優賞(のん)、ベストインパクト賞(片渕須直監督、のん)
 2016年度全国映連賞:作品賞、監督賞(片渕須直監督)、女優賞(のん)
 第11回声優アワード:助演女優賞(潘めぐみ)、特別賞(のん)
 第41回日本カトリック映画賞

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