サプリメント その3

 何というか、人の弱みにつけこんだようなやり方が嫌いだ。人は病気になったり、その恐れがあると言われたら不安になる。私はその不安を利用して商売する連中が大嫌いだ。医者(眼科医)だから、病識の乏しい患者さんに、そんことでは、将来見えなくなるかもしれませんよ・・・などと言う事もあるが、それは、病識を持ってもらい、治療に対するアドヒアランス向上の為(?)に仕方なく行う行為であり、患者さんを不安にして物を売り込む為ではない。

ただ、慢性疾患の患者さんは、通常の薬物治療でブレイクスルーしない状況が続くと、何か自分にできることはないか、いいサプリメントはないか・・・と聞かれる事がしばしばある。もし病気の進行阻止に有効なものがあるのなら、当然情報は提供している筈で、知っていて黙ってることはなく、残念ながら、何もないのです。それが緑内障なら、しっかり点眼してもらう・・・ぐらいしかないのです。十分眼圧は下がっているのか。緑内障の悪化速度は許容範囲なのか、もう少し眼圧を下げた方がいいのか・・・ぐらいしか。勿論、眼圧にあまり依存していないと思われる一群も存在するので、そんな時は、学会でも話題になる神経保護作用を有すると思われている薬剤への変更や追加を考慮する。緑内障は、超慢性疾患で、患者さんとの付き合いも長くなり、徐々に見えにくい事を訴える患者さんもも少なくない。でも、こんな時に、サプリメントを紹介することは極めて稀だ。大した根拠もないのに、不安な患者さんの求めに応じて、紹介・販売することが、自分の中では規律違反に思えてしまうから。私は、緑内障の専門家ではないが、今年で28回目になった日本緑内障学会にはすべて出席している。正確には、その前数回出席した日本緑内障研修会の時代から出席はしている。一応、真面目に聴講してきたつもりだが、緑内障サプリメントが大きな話題になったことは記憶にない。加齢黄斑変性においては、何度か大規模スタデイが行われて、大きな話題になったので、加齢黄斑変性予防のサプリメントについては専門学会に出ていなくとも聞こえてきたのだが・・。

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