夜に朝に撮った半月と、田川建三博士の毎日出版文化賞受賞と…

トップの写真は、昨夜の月。前回の投稿にも書いたように、これでこの日は、朝の分も含めて、2回撮った。天体写真を1日に朝夜2回撮るのは、多分生まれて初めてだ。

前回の投稿では、午後11時か11時半に撮れるだろうか、と書いた。月の出が10時過ぎだったからである。そこからある程度まで昇らないと、周囲の家や電線や木など、色々なものが撮影の妨げになってしまう、と考えたのだ。
でも、実際には10時半頃には、もう撮影が可能な仰角高度まで来ていたのである。向こうの方にある家の屋根の上から昇りつつあるところだった。電線にも幾分かかっていたけれども、何枚か撮っているうちに、それもクリア出来た。

さて、この写真をよく見ると、向かって上半分の欠けている部分が途中から、くの字形のようにややカクッと曲がって見える。何故だろう…。今夜撮ったどの写真でも、この部分はこのように写っていた。
もっと言うと、CGクリエイターのKAGAYAさんが昨夜撮影してネットにアップした月の写真も、僕と同じようにこの部分がややカクッとなっていたのである。…ということは、月面のこの部分が元々こういう地形だということなのだろうか?はてさて…。


そんなわけで、昨夜も月面撮影を行った。そして、また今朝も撮ったのである。もう病みつきのようなものだw

今日は、朝からとても肌寒かった。午前5時前に仕事へ行くために外に出たときには、空気がひんやりと冷たく感じられたのである。これは、もうすっかり冬の空気感なのである。
仕事を終えて帰宅するときには、青空に少し厚い雲かかっていたのだけれども、その内に明るくなりだした。晴れてきたのである。チャンスだ。昨日と同様、自作天体望遠鏡をおもてに出して、撮影を決行した。

トップの写真の半月を、そのまま色違いにしたような感じになった。ちょっとカクッとしたような欠け方になっているのも、よく似ている。これは、良い対比になるw

今日は、うちのベランダの上から狙える角度だった。しかし、何枚か撮っているうちに、うちの2階の軒の向こうへと、月が隠れて行ったのである。まるで軒に吸い着くような姿になったのは、面白いかも…。

月面から何かが溶け出して、うちの軒の中に流れ込んでいるかのような、ちょっと絵画的な光景である(…自画自賛w)。月の写真撮影は、実に面白いものである…。


さてさて、話は変わって、先程ネットで、ある朗報を目にした。

僕が予てより愛読している『書物としての新約聖書』や『新約聖書 訳と註』の著者であられる、新約聖書学者の田川建三博士が、今年の毎日出版文化賞(企画部門)を受賞されたのである。


(出典:毎日新聞「第71回毎日出版文化賞 受賞作決まる」)

この文化賞の企画部門は例年、全集や事典などの大部の著作が受賞している。田川建三博士の『新約聖書 訳と註』も全7巻(8冊)の超大作である。この部門に相応しいだろう、と思う。
田川建三博士の、新約聖書に関するお仕事は、世界的に見ても稀有で貴重なものであると、僕は考えている。古今東西の数多の研究結果を取りまとめ、その上にご自身の知見をも多く交えた上で、新約聖書を原文から和訳するという業績を、長年に渡って築いて来られたのだ。

それにもかかわらず、これまで、このお仕事に対する顕彰は特に行われて来なかったように思う。本当に、人知れず、コツコツと田川建三博士は、訳業を続けて来られたのである。
それが、今回このような形で受賞の運びとなり、実に慶ばしいことであると、読者のひとりとして感じるのだ。田川建三博士、おめでとうございます!

ちなみに、毎日新聞社のサイト内の、別のところには、受賞にあわせて、田川建三博士の紹介が掲載されている。こちらも、是非ご覧になってみて下さい。


(出典:毎日新聞「毎日出版文化賞の人々/4 田川建三さん」)

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このブログでも、田川建三博士については何回かご紹介していますが、再びこれを。こちらが、最新刊です。お値段が幾分張りますが、中身の情報量には物凄いものがあります。これを、全8冊もものされたのだから、実に敬服感服の至りです…。

田川建三 訳著『新約聖書 訳と註 第七巻 ヨハネの黙示録』
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