小さな動物園から足を延ばして、植物園にも行ってみたのだ…

前回は、多分10数年振りに訪れた、小さな動物園について書いた。目当てにしていた鳥類が公開中止になっていて、小動物や羊などを見てきたのだ。また機会を得て、再訪してみようと思う。

その動物園からやや離れたところに、植物園がある。動物園自体は、広い公園の中に位置しているのだけれども、植物園は公園の敷地外にある。はて、何故なのだろう?
僕は、この植物園に来たのは、今回が初めてだった。建物自体はそれほど大きくはない。学校の体育館よりは小さいくらいのサイズなのではないか。ただ、その周囲が庭園になっていて、季節ごとの花を鑑賞できるようになっている。

訪れたのは先月のことなので、季節は当然冬だ。庭園は殆ど花もなく、やや閑散としていた。やはり、また春になったら再訪すべき場所だ。でも、建物の中は、温室になっている。そこを見てみよう。
そう思って、入って行った。管理人と思しきオジさんが、ひとりで床をモップがけしている。こんにちはー、と声を掛けられたので、挨拶を返した。僕以外にお客はいないようである。

温室の中は、やはり暖かい。でも、上着を着たままでも汗ばむ程ではないのだ。気温は多分、15℃前後なのではないか。早速、鬱蒼とした樹木を目にした。まるで、ちょっとしたジャングル(?)のようだ。

ガラス張りの天井は、かなり高い。そこに向かって樹木がまっすぐに伸びている。ずっと上の方には、シーリングファンが回っていた。

人ひとり分が往来できるだけの狭い小道が、やや曲がりくねるようにして続いている。左右には、見たこともないような、不思議な色使いの植物が数多く植えられていた。

特に、僕の目を惹いたのは、これだ。南アフリカ原産のゴクラクチョウカである。

漢字で書くと、極楽鳥花。何とも、ヘヴンリーなネーミングであるw なるほど、翼を広げた鳥のように見えるのだ。鳳凰のようでもある。

上のようにアングルを変えると、ますます鳥らしく見えてくる。色遣いも素晴らしい。手塚治虫の『火の鳥』のアニメで、火の鳥が飛びながら啼く場面があったと記憶しているけれども、そんな声が聞こえてきそうだ…。

下は、メキシコ原産のコエビソウ。漢字では、小海老草。花びらの模様が、海老の胴体の赤白の模様に似ているのだろう。何故か、ちょっと、カッパエビセンを思い出してしまった。

うちの息子は、大のエビ好きである。食べるのが好きなのだ。マクドナルドに行くと、必ずえびフィレオバーガーを選ぶ。でも、エビって、ダンゴムシと同じ種類の生きものなのである。
つまり、虫を食べているのと同じ。それを息子に指摘すると、思いっきり首を振るw 僕は、蜂の子を食べて育ったので(と言うか大好物)、エビが虫だとしても別に構わないのだけれども、ねえw

それと、上のような、雄しべや雌しべを触手のように伸ばした青い花を見かけた。名前は、クレロデンドルム ウガンデンセという。ユッスー・ンドゥールみたいな、アフリカンな名前だなと思ったら、やはりウガンダ原産だった。
その難しそうな名前の下には、括弧付きでブルーウィングと書いてある。きっと普段は、そう呼ばれているのだろう。ちょっと、覚えきれないもんね…。

あとは、これ。タビビトノキ(旅人の木)という。何とも、旅情のある良い名前だ。とにかく大きいのである。茎が天井までまっすぐに伸びていた。その上には、大きな葉が何枚も付いている。

きっとこの木(?)が茂っている場所では、旅人が日陰で休んだり、時には風などを凌いだりするのだろう。そんな風に、人の役に立つ植物なのかも知れない。

この旅人の木は、マダガスカル原産。札には、「ゴクラクチョウ科」とも記してある。え?あの、火の鳥みたいな花と同類なの?不思議だなあ…。エビとダンゴムシが同類というよりも、遥かに摩訶不思議なことであった。

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