エンジン三発のジェット機をついに撮影。いつか撮りたかったんだ、これ…

現在、ジェットの旅客機や貨物機は、中型機や大型機の場合、殆ど全てがエンジン双発か四発である。しかし、嘗てはエンジン三発の機種もよく利用されていた。

有名なものでは、ロッキードのトライスター、マクドネル・ダグラスのDC-10など。僕は、小学生の頃、学研などの図鑑で航空機のページを捲る度に、このエンジン三発機に目を奪われたものだ。


(出典:まとめNAVER「【エンジン3機】惜しい…消えゆく3発旅客機まとめ」)

この、垂直尾翼の根元にもうひとつエンジンを積んでいるというのが、実にユニークに感じられた。翼にエンジンが付いているのはよく分かる、しかし、何で後ろのこんなところにも付いているのだろう…と、興味深く思ったのだ。
エンジン三発機は、中型機や大型機においては、時代の徒花のような存在だったと思う。昔は、エンジン双発ではパワー不足などのデメリットがあることをカバーするために、三発搭載されていたのだ。

従って、エンジン双発で十分な出力や安定性が得られるようになれば、もう三発機は必要となくなった。現在ではエンジン三発機が、プライベートジェットなどの小型機を除いて、殆ど見られなくなったのは、そんな理由がある。
つまり、時代の流れと共に消えて行った存在なのである。何と儚いのだろう、エンジン三発機は…。もう空では見られないのでは、と思っていたのだけれども、何と先達て、上空を飛ぶところを撮影できたのである。

トップの写真が、それだ。僕は、うさぎを外で遊ばせているときには、いつも首からニコン P900を下げている。ときには、うさぎの写真を撮り、またあるときには、空を撮影する。
そんなとき、ふとやや薄曇りの青空を横切るジェット機を撮ったのである。目視で機体が見えたので、いつものようにカメラを構えたのだった。ファインダーを覗いて、僕は驚いた。

これは、双発機ではない。垂直尾翼の根元に何か膨らみが見える。三発機だ!ブレを抑えるために、まずはズーム控えめで撮ったのが、トップの写真だった。
それから、更にズームをかけていってもう一枚撮った。勿論、手振れ補正はいつもオンにしてあるけれども、2000mm相当ともなると、それだけではなかなか抑え切れないのである。

若干のブレが出てしまったのが惜しい…。でも、十分に機影を捉えることが出来たと自賛する。エンジンが垂直尾翼を貫通するように設けられているのが、よく見て取れる。
これは、マクドネル・ダグラスのMD-11。DC-10を改良し、後継として利用された機種である。僕が撮ったのは、成田発、上海行きのFedEx機だ。

調べてみたところによると、MD-11は、旅客機としてはもう使われておらず、貨物用に改造されて使われているだけなのだそうなのである。
旧ソ連製のごく一部の機種を除いて、中型の三発機は開発も生産もされていないらしい。マクドネル・ダグラスという会社も、既にない。こうして飛んでいるFedExの機体も、いずれは他の双発機か四発機に取って代わられる運命なのだろう。

そう考えると、非常に名残惜しい気もしてくる。このMD-11は、西の彼方、雲の中へと真っ直ぐに消えて行った。次、目にすることが出来るのは、いつになるだろう?また見てみたいものである…。


さて、下の写真は、昨夜撮影した月。仕事からの帰り道に見たときには、薄ぼんやりとした朧で良い感じだったのに、気づいてみたら雲が晴れて、すっかり普通の夜空の月になっていたのである。帰宅後に、それを撮った。

この写真は、写真レタッチアプリ「Snapseed」で加工してある。普段は、「HDR風」や「画像調整」というメニューを利用して、パラメーターを細かく弄るのだけれども、今回は幾つかあるパレットの中で「Pop」というものを利用した。
何と、こうしたパレットを使うと、たったのワンタッチで、今まで色々調節していたのと余り遜色ない出来の写真になる。ああ、これを使っておけば早かったのだw


(Snapseedの画面より、パレット部分を一部拡大したスクリーンショット)

それから、この月を撮っているときに、夜行便のジェット旅客機が近くを掠めて行った。惜しい、月面の上を通過してくれたら面白い写真になったのに…。下は、月とその飛行機雲の写真である。

こうして、天体を撮影しているときに、航空機が上空を通過することは非常によくある。しかし、例えば月とうまく重なってくれるようなことは、まずないのである。飛行ルートに丁度、月が佇んでいてくれるという偶然は、なかなか起きてくれないものなのだ。
しかし、ネット上で見かける天体の写真や動画の中には、月の前をジェット機が通過しているものがある。本当にタイミングなどに恵まれないと撮影できないだろう。僕も、いつか撮ってみたいものだと思う。

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