また夢を見た。それは、ボルシチと映画『アマデウス』のラストシーンと…

トップの写真は、先達ての日曜日に撮影した空模様。

青空を低く、層状雲が覆う。それが何処までも向こうに広がっている。その上方には、高く昇ったところの太陽が眩しく輝いていた。陽の光が、雲の厚みを炙り出すようにして一層際立たせていたのである…。

さて、最近も睡眠中によく夢を見る。でも、相変わらず支離滅裂というか散漫な内容のものばかりで、なかなか言葉では表現し難いのである。
でも、不思議なもので、夢の世界の中にいるときには、そんな千切れたような場面ばかりでもそれぞれに繋がりを感じながら過ごしているらしい。不思議だと感じるのは、目が覚めて夢の内容を思い出してからなのである…。

こちらとあちらの世界には、何か断絶があるのだろうか?あちらで納得できていたことが、こちらでは理解できなくなっている。同じ頭で感じたり考えたりしている筈なのに。
だから、夢から覚めた直後(いや、まだ覚めない内かも知れない)、この内容を後で書き出してみよう、と思ったとしても、もう出来なくなっている。意識がこちら側に戻って来た瞬間に…。

でも、きょうはふたつくらいの場面で、はっきりと覚えていることがある。これは、書けそうだ。でも、やはりそれらの場面は千切れたように短い。
ひとつは、どの場所だろうか?ホテルのレストランのようなところで、僕は食事をしている。そこに、スープが出された。肉や野菜などの具がゴロゴロと大きく入っている。

僕は、それをひとくち食して、これ美味しいね、と言った。じゃあ、ちょっと分けてあげるね、とも言い、スプーンでその大きな具を掬って取り分けたのである。
隣には、かみさんがいた。そちらの席のお皿だったかカップだったか、そこにスープと具を入れた。大きくて美味しそうな、白い具材だったのである。

何故、このような夢を見たのか、起きてから少し考えた。前後に別の場面があった筈なのだけれども、覚えているのはこれだけだった。何故、スープのことだけよく記憶しているのか…。
きっと、ゆうべかみさんが、スープを作ってくれたからだろう、と思った。ボルシチである。これは、初めて食べたと思う。ひとくち大に切った人参などの野菜や、ほろほろに煮込まれた牛肉が入っていた。

味は想像していたよりも薄かったけれども、その分、しつこさのようなものを感じることなく、食が進んだ。僕はあとで、お代わりもした。結構、美味しかったのである。
寝ている間に見る夢は、記憶を整理する働きもあるという。きっと、夕食に食べたボルシチの印象が、その夢にそういった形で現れたのだろう、と思う。夢の中のスープは、ボルシチよりもむしろおでんのように、具がだいぶ大きかったけれども。

さて、もうひとつ夢を見た。場面は大きく変わって、映画の撮影シーンだ。何と、かの名作『アマデウス』の撮影を行っていたのである。場所は、ホテルの一室のようなところ。
その部屋は寝室だった。ロココ調のデザインをした、ふかふかのベッドがある。トム・ハルス扮するモーツァルトが横になっていた。どうやら、死に瀕するラストシーンらしい。

部屋の右の方から、サリエリが登場した。F・マーリー・エイブラハムである。ベッドに伏しているモーツァルトに、ゆっくり歩いて近づく。冷たく放たれた彼の眼光が、虚ろな表情をしたモーツァルトに注がれる…。
映画では、ここからサリエリがモーツァルトの作曲を手伝うのだ。「レクイエム」を作らせて、モーツァルトの死後、それを自分のものにしてしまおうという、サリエリの魂胆である。

また、その映画の中では、サリエリがモーツァルトの妻であるコンスタンツェと言い争いをしている内に、ベッドの上のモーツァルトがいつの間にか事切れていた、ということになっている。
僕は、夢の中でこうして『アマデウス』の撮影に立ち会いながら、そのようなラストシーンを想起し、当然のことながら同じようになるのだろうと期待をして見ていたのである…。

すると、どうであろう。モーツァルトに近づくサリエリは、やおら右手を挙げ、ベッドに伏す天才作曲家の方に向け始めたのである。その手の中には何と、ピストルが握られていた。
銃口に気づいたモーツァルトは、跳ね起きるようにして立ち上がり、壁を背に身構えた。横にはコンスタンツェもいる。サリエリは二言三言、何かを言い終えたのち、引き金を引いたのだ。

モーツァルトは、額から血を流して倒れた。その顔が、直ちにフレームアウトした。更にサリエリは、とどめの一発を壁にもたれるモーツァルトに放つ。血飛沫が飛ぶ。
うわあ、『アマデウス』はこんな結末じゃないよ…と僕は呆然とした。ミロス・フォアマン監督は、一体何処に?うーん、見当たらない。そうこうする内に、サリエリはコンスタンツェに銃口を向け始めている。ここで、夢は終わった…。


上に載せた写真は、受験勉強の合間に息子が作ったもの。はて、これは何でしょう?材料として使われたのは、袋の口を留めるための針金のリボンのようなもの。金色と銀色が一本ずつ。

息子に、「これは何?」と訊いても、単に「作ってみた」との返事だった。こうして直立するというのがミソらしい…w 息子は幼少の頃から、こうした光ものを弄って加工するのが大好きなのだ。
他には、ナットや10円玉などを布切れで磨いてピカピカにしたり等。まあ、僕も小学生か中学生の頃、5円玉を毎日磨いて眩いほどの黄金色に輝かせたことがあるので、ひょっとしたらこれは遺伝子かな?とも思うのだw

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