息子と一緒に遥々、2泊3日のお出かけなのだ…(その2)

前回のつづき…。出発時に、少々の車両トラブル(?)があったけれども、無事解決。1時間後、気を取り直して再び首都高に乗って走り始めることが出来た。

僕は、今回のような長時間のドライブのときには、事前にCDチェンジャーの中身を入れ替えておく。なるべくアップテンポの音楽を入れるようにするのだ。そうすれば、比較的単調になる高速道路の運転にも弾みがつく。
愛車は、ホンダの幾分旧い車種なので、今どきのようなMP3などを演奏させることは出来ない。6枚を上限としてCDを厳選するのである。そこで、今回は昨年購入したサザン(2枚組)やYMO、あとカーペンターズの計4枚を入れた。

息子は後部座席で、ときどき寝たり起きたりしながら、じっと座っている。小さかった頃はまだ、この車ではなかったけれども、チャイルドシートに乗せられて、同じようにいつもじっとしていた。思えば、随分と大きくなったものである…。
きっと、その内に運転免許を取得して、車を自分で運転するようになるだろう。いずれ是非、この愛車も駆って欲しいので、免許はAT専用ではなく、MTで取って欲しい。密かに僕は、そう思っている…。

さて、実家に着いたのは、ほぼ夕方近く。でもまだ、陽は落ちていなかった。西の彼方には、アルプスが冠雪して白く聳える。3000m級の山々ばかりだけれども、距離がだいぶあるので実際の仰角高度はそれほど高くはない。
従って、国立天文台のサイトで発表されている日没の時刻より、15分程度はやいだけなのだ。それが、前回の投稿の最後に載せた写真。手前にある林の向こう、アルプスのなだらかな稜線の上に広がる薄明かりである。


さて、夜になって僕は、天体写真の撮影に乗り出した。実家は、ほぼ田んぼや畑ばかりの中に建っている。周囲には住宅がちらほらとあるけれども、密集はしていない。よって、街灯のLED光がひとつある以外は、周りの光源が殆ど全くないのだ。
これは、あたりに光が多い場所に住んでいる僕の家とは大違いである。この地ではきっと、多くの星が写るに違いないという期待をして、撮影に臨んだのであった。

当初、僕が考えていたのは、北極星を中心にした北天の撮影だった。中学生の頃、父の一眼レフを持ち出して、ASA400のフィルムを入れ、よく撮ったものだった。天頂付近や南天を撮ったこともあった。
それをまた、ニコン P900でやってみよう、というわけである。僕は三脚にカメラを据え、真北の上空にレンズを向けた。何枚か試し撮りを行う。すると、北の方角十数km先にある市街地のぼんやりとした明かりが、写真の下部に大きく写り込んでしまうのだ。

昔はこんなにも街の灯が入ってしまうことは無かったように思う。まあ、カメラやフィルムの感度の違いもあるだろう。しかしそれ以上に、市街地の発展が大きいのだろうと思う。つまり、所謂光害が大きくなったのである。
夕方、ここに着いたとき、実家の前の電柱に張り巡らされている電線の数が増えたな、と感じた。疎らではあるけれども、住宅の個数がやはり昔より増えているのである。だから、トップの写真のように、山岳を撮ろうとすると、電線が写り込んでしまうのだ。

そのように、色々と隔世の感を抱きつつも、僕は北極星の向きに撮影をするのは諦めた。北東の方角に変更し、市街地の明かりの影響を避けたのである。また、試し撮りを行い、この向きで日周運動を撮ることにした。

広大な田んぼの手前にカメラを置き、2時間半の撮影を行った。その向こうで時折行き交う車の光などが写真のアクセントになってくれた。陰となった北東の山並みから力強く昇る星たちの軌跡である。
そんな訳で、昔から随分と増えた明かりに悩ませられながらも、僕の家の方よりは遥かに多くの星の姿を撮ることが出来た。あすの晩は別の方角でまた撮ってみよう、そう思った。すると、東に高く聳える山の頂が、徐々に明るくなり始めていることに気づいたのだ。

月の出の時刻である。上に書いた、国立天文台のサイトでは、この日の月は、午後9時45分過ぎに出る筈であった。ただし、この地では、東に2000m級の山がかなり近く聳えているので、実際の月の出は数十分ほど遅れるだろう、と僕は考えていた。
実際には、約50分遅れである。西の山に比べると、距離が近い分、東の山の存在が大きく感じられる。ここはそのような地域なのだ。改めて、そんなことを思った。

日周運動の撮影が終わった余韻もそこそこに、僕は三脚をセッティングし直して、月の撮影に早速取り掛かった。あれよあれよという間に、月はどんどん昇っていく。
P900を大きくズームして覗くと、東の山の頂にある針葉樹の先端が、月面と被って見えた。これは面白い構図だ。少なくとも、周囲に山が全くない僕の家では撮ることの出来ない画である。僕は幾分の興奮を覚えた。

月光が厚い大気の層の影響を受け、幾分ぼんやりとして見え、色は黄色または茶色のようである。その手前には、森林の姿がキザギザとして写っている。ボコボコとしたクレーターと、これは実に良いコラボレーションだw
それから僕は、シャッターを切り続けた。ぐんぐん昇る月にもまた、ある種の力強さが感じられる。有無を言わせぬ自然のパワーのようなものだ。

そして、最後には樹の先端だけを残し、月は完全に地上の陰と離れたのである。この間、1〜2分ほどの出来事であった。これは動画で撮影しても面白いだろう。いつか機会があれば、ぜひ撮ってみたいと思う。

この晩は、このようにして2種類の天体写真を撮ることが出来た。まあ良い成果が得られたと思う。さて、明日は空港に行ってジェット旅客機を撮ってみようか。
いや、その前に、母から頼まれたある用事を済ませておかなければ…。ここに来ても、僕は結構忙しいのであるw(次回に、つづく)

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