羊の毛刈り実演を、初めて見学したのだ…(下)

羊の毛刈りの見学、前回のつづき。

モッフモフの毛を全身に蓄えた2頭の羊は、畜産技術協会の専門家の手によって、次々と毛を刈って貰う。ときには仰向けにされ、ときには横向きにされながら。実に為すがままで、従順な姿だ。
1頭刈り終わるのに10分掛かるかどうか、といったところだろう。とても手際が良いのだ。流石、この道うん10年のキャリアの持ち主である…。

上の写真は、1頭目が終わり、飼育係の人が再び首輪を着けているところ。チラリと見えるのが、毛を刈った後の羊の姿だ。その脇にあるふんわりとした塊は、毛の山なのである。
前回も書いたように、茶色っぽく見える羊でも、内側の毛はこんなにも真っ白なのである。あまりの色の違いに、やや驚く。あの茶色は多分、汚れてあのような色になるのだろう。

それもその筈で、羊の毛には多くの脂分が分泌されているのだそうだ。雨などに濡れても弾きやすくするためなのだそうだ。その脂分によって、却って汚れが付きやすくなっているのだろうと想像する。

上は、1頭分の毛を広げてみたところ。重量では4〜5kg程だそうだ。まるでちょっとした大きさのカーペットであるw もし可能であれば、この上で転がってみたい(…出来れば、白い方で)。そんな気がした。

刈った毛は一旦箱に入れられ、見学者が自由に触ることが出来た。2本の指で摘むと、サラサラとしている。流石、ウール100%だw 上質の毛糸に触れた感触そのものだった。
でも、上述のように、脂も付いているので、触った後には指に若干のベタつきが残る。係員の人が、「この後お食事をされる方は、手を洗って下さいね」と呼びかけていた。

ところで、この毛はどうなるのだろうか?見学会のはじめに聞いたアナウンスでは、来年のイベントで子供たちが工作などに利用する予定だということであった。
いつもの年では、見学会の後にすぐ工作に使っていたらしいのだけれども、今年からそれはやめて、次の年に回すことにしたのだそうだ。何か衛生上の問題でもあったのだろうか?毛をきれいに洗浄するための時間が必要になったのかも知れない。

さて、毛をすっかりと刈って貰った後の、羊の全身の姿を見てみよう。飼育係の人に首輪を付けられ、引かれて行った羊は動物園の園舎の中へと帰った。僕は、そちらの方へと足を運んだ。

下が、その羊である。2頭の中の1頭だ。目の辺りまで隠れた最初の姿とは打って変わって、見違えているかのようだ。これは、羊というよりは、殆ど山羊であるw 他の見学者の人たちも「山羊になった。山羊になった」と口々に言っていた。

ちなみに、もう1頭も全く同じ姿だった。短くなった毛は白く、そこに薄っすらとピンク色の血色の良い肌が透けて見える。健康的で清潔感のある姿だった。言うなれば、『アルプスの少女ハイジ』のオープニングが似合いそうな感じだw

では、下の写真でもう一度、毛を刈る前の羊を見てみよう…。

うーん、違う、違いすぎる。でも、同じ羊なのである…。いやあ、毛が有るか無いかだけで、これだけ見た目が変わるというのも凄い。変装の名人のようでもあるなあ…。

ちょっとした好奇心で見に行った、羊の毛刈り見学会だったけれども、実に面白かった。専門家のプロの技と、羊たちのあまりの変化。その両方を楽しむことが出来たのである。またの機会があったら、是非とも再び行ってみようと思う。

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