あの天才鬼才指揮者の発言を日本語訳。その言葉の深奥に思わず陶酔しそうになるのだ…

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今回は、久々のテオドール・クルレンツィス語録。3分くらいの動画のモノローグなので、少々長め。トップの写真は、そのスクリーンショット。
SWRとは、南西ドイツ放送交響楽団というオーケストラの略称だ。クルレンツィスは、このオーケストラの首席指揮者なのである。

SNSでこの動画を見ると、画面下に字幕が出る(SWRのサイトでも同じ動画を見られるけれども、こちらでは字幕が出ない)。その字幕は一部、クルレンツィスの発言と若干異なっているけれども、意味はそれほど変わりない。
僕は今回、その字幕を全部拾って私訳した。頑張ったぞw ちなみに、お話はマーラーに関して。話の途中で「この車」と言っているのは、上のように、赤いクラシックカーに乗っているので、それを指しているのだろう。

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You know, tempo, and the feeling on tempo is
テンポ、要するにテンポに関する感覚は、

something that changes in the course of history.
歴史の方向性を何か変えることがあるものです。


What is fast in our times, in one hand
我々の時代では速いものが

was extremely fast in other times,
他の時代では極端に速かったという一方で、

and in the old times, what was fast
テンポ調節という観点で

in terms of timing,
昔は速かったものが

is extremely slow now.
今では極端に遅いのです。


Can you imagine, you go with this car 200 km
想像してみてください。この車に乗って時速200㎞で走る。

per hour, and now you go with any car 200,
そして今、どの車も200㎞で走っている。

but with this car,
しかし、この車に乗ってみると、

you will feel as if you go with 400,
400㎞で走っているように感じるでしょう。

Actually, Mahler gives his indications
実を言えば、マーラーは幾つか指示を与えている・・・

to a comtemporary conductor.
現代の指揮者に対してです。

Not the conductor of that time.
当時の指揮者ではなくて。

After a performance of one symphony he once said,
ある交響曲の演奏のあと、かつてマーラーは言いました。

he was a little sad that he would never see
「50年後、この交響曲に対する

the response and the reaction of the world
世界の反応や反響を私が決して知ることはないだろう。

to this symphony after 50 years.
それを思うと、少し悲しい」と。


The first symphony is how nature looks like
交響曲第1番は、恋する人間の想像力において

in the imagination of a person who is in love.
自然がどのように見えるのか、とか

And then this happiness of somebody
恋する者の幸福感、そして

who is in love and with clarity sees the flower,
花をはっきり見ている・・・

how it blooms.
それがどのように咲いているのか、ということなのです。

But not the flower itself as a flower,
しかし、花としての花それ自身ではなく、

but the whole perfumed impression.
匂い立つ印象全体なのです。

And it’s about to be really addicted
本当に病んでしまいそうになり、

and drunk with beauty.
美しさに酔いしれる。

And there is something archaic
ボヘミアの音楽や、ユダヤの音楽に、

when all the different natures of
ハンガリーの音楽、

Bohemian Music and Jewish Music,
それらの異なった特質が

and also Hungarian,
すべて一緒になったとき、

all this come in together.
そこには古風な何かが存在しています。

It is, I mean, without dought,
つまり、それは疑いなく、

the greatest symphony of this time.
今回のもっとも偉大な交響曲なのです。

Very simple.
唯それだけのことなのです。

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クルレンツィスの発言は、いつも通り今回もまた、思索的で形而上学的だ。
特に、後半以降の「しかし、花としての花それ自身ではなく、」から「美しさに酔いしれる」までのくだりが白眉。僕も訳していて、その言葉にうっとりしそうになったw(僕の和訳に対してではなくて、クルレンツィスの発言に対して)

これは、来るべきベートーヴェン『交響曲第5番「運命」』のCDに付いてくるであろう、ライナーノーツが実に楽しみである。今度は一体どんなことが書いてあるのか…。待ち遠しいなあ。

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下のリンクは、ヘッドホンアンプの組み立てキットです。僕は最近、SACDを真空管アンプに繋いだスピーカーだけでなく、ナガオカのハイレゾイヤホンでも聴いてみようと考えるようになりました。しかし、プレーヤーにはヘッドホン端子が付いていません。そこで、ヘッドホンアンプの登場というわけなのです。下のキットは、レビューを見ると、オシロスコープに繋いで解析した方が「音の品質が信じられないくらい素晴らしい」と結論づけて述べるなど、随分と評判が良いのです。来月になったら、多少手隙になるので、取り寄せて作ってみようかなあ…などと思っています。

「KKmoon NE5532 Hi-Fi ヘッドホンアンプキットDIYキット」
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