ブラームスの交響曲第4番の名盤に関するエントリを載せ忘れて(?)いたので、ここに掲載するのだ…

近所の桜並木では、その足下に菜の花がいま満開である。とりわけ午前中には、東側から射し込む眩しい程の陽光によって、黄色の花弁が幾重にも透き通って揺れていた。

トップの写真は、一昨日の午後4時過ぎに撮ったもの。西陽は花の持つ暖色を一層際立たせるように見える。カメラの設定で、少し色のバランスを調整した。しかし朝陽と比べて、だいぶ力の無い光である。斜陽とは、正にこのことを言うのだろうか…。

さて、新年度は、都内の会社の仕事が忙しくなる一方で、塾の仕事の方はやや比重が小さくなりそうである。まあ、早く言えば、その分だけ自由になる時間がちょっと増えるかな、といった感じなのだ。
さて、そこでこの時間を何に利用するか?そうだ、英語の勉強を久し振りにちゃんとやってみよう、と思った。そろそろ、授業の新たなネタを仕入れる頃合いなのであるw

目標の設定は、何にしよう…。1年くらいを目処に、何か英語の資格を獲るということにしようか。実は、その上の目標もあるにはあるのだけれども、それは後々の話。取り敢えず、余り欲張り過ぎずにいくのだ。
もう、ここに書いたので、あとには引けないw 1年後くらいには「獲ったぞ」と言えるように日々頑張っていこうかの。音楽鑑賞や読書の時間を多少減らしてでも、勉強に時間を割いていこうと思う。


さて、以下の内容は、昨年の12月、SNSに書いておいたもの。
僕は、SNSをブログのエントリの下書き置き場としてよく利用している。でも、この文章に関しては、いつかこちらのブログに載せようと思いつつ、そのままになっていた。思い出したのを機会として、ここに掲載しようと思います…。

先日、NHKラジオの「音楽の泉」という番組を聴いた。テーマ曲はいつも、シューベルトのピアノ曲である。あの弾むような曲調のテーマを耳にする度に、僕は先日亡くなった祖父の家を思い出す。

小学校何年生だっただろうか、子供の頃に遊びに行った際、朝早く何処かからか、この曲が聞こえて来たことがあったのだ。きっと誰かがラジオをつけて番組を聞いていたのだろう。寝ぼけた幼い僕の脳裏に、あの曲はそのまま焼き付けられて今に至っている。
さて、先日の放送では、ブラームスの交響曲第4番がかかっていた。僕の気に入っているカルロス・クライバーではなく、ブルーノ・ワルターの指揮であった。

ワルターといえば、20〜30年前からソニークラシックのCDカタログで、顔だけずっとお馴染みだった。眉間に皺を寄せたような神経質そうな表情でこちらを睨んでいるポートレートが印象的だったのだ。
そんなイメージが強いために(?)、僕はワルターの演奏を殆ど全く聴いたことがなかった。今回、多分初めて聴く機会を得たのである。しかし、これがクライバーに勝るとも劣らない素晴らしい演奏だったのだ。

きっと楽譜的な精密精確さではクライバーよりも上かも知れない。ダイナミクスも十分にある。これはSACDで聴いたら凄いだろう、と最近の癖がまたつい出てしまったw
さて、探してみると、見つかったのだ。ワルターのブラ4のSACDが。中古で1800円程の出ものであった。それが届いた。

やはり期待通りの演奏だった。管弦楽のコロンビア交響楽団はレコード会社が用意した即席楽団のようなものである筈なのに、名うてのオケに全く引けを取らない。きっと噂通り、某有名オーケストラの覆面なのかも知れない、とも思う。
これは丁度60年前、1959年の録音だ。重厚な低音群と泣き荒ぶような弦の高音。周波数帯域が上から下まで満遍なく出ている。まるでスピーカーまでも漆黒の音色に塗られ、太い声色で唸り吠えているかのようだ。

嘗てのレコード鑑賞とはこうであったなあ、とノスタルジーすら感じる音なのである。
これまでにSACDの演奏は幾つか聞いて来たけれども、この作品は極地に至っていると思う。昔の再現芸術を現代の技術で更に再現した、これはひとつの手本なのだろう。

ちなみに、今回購入したものは国内盤。ケースは主に紙製で、CDを嵌める黒いトレイ部分だけ薄いプラチックで出来ている。帯および、日本語で解説が書かれたブックレットが付属。ブラ4は、暫くこの演奏で愛聴することになりそうである。

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今回ご紹介したこのCDは、SACDシングルレイヤーという、通常のCDプレーヤーでは再生できない盤です。SACDには2種類あって、SACDハイブリッドと言われる方の盤は、通常のCDプレーヤーで再生するための層を持っています。この、ひとつのディスクに2層持たせるという構造は、DVDの技術の応用らしいですね。従って、DVDプレーヤーの中には、SACDを再生できる機能を備えた機種があるのです。僕が使っているプレーヤーも、そういったタイプのものです。

『ブラームス:交響曲第4番』(SACD)
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