ふと見つけた動画をきっかけに昔懐かしい人と話した。10年以上もの光陰と世の無常を感じつつ、なのだ…

トップの写真は、先日、僕が晩ご飯を作る際に写したもの。某ペッパーランチ風である。早朝の仕事場に貼ってある壁新聞のようなものに書いてあった料理を真似して作ってみたのだ。詳しいレシピはネット情報も参考にした。例えば、こちらとか。

簡単に言うと、予め下味をつけておいた牛肉コマ切れをフライパン(僕は中華鍋を使った)に円く並べ、中心部分にはご飯(今回はオーストラリア米のご飯)とコーン、ネギ、バターを置いて、中火で点火し蓋をするのだ。
それから待つこと5〜6分。あとは、焼肉のタレをかけながら全体を混ぜ混ぜすれば出来上がりというわけである。

これは如何にも夏らしいスタミナ食だと思う。シンプルに料理できる割には美味しく仕上がるので、またいずれ作ってみよう。肉の下味にはニンニクも入れたけれども、もう少しガーリックのテイストを効かせても良かったかも知れない。パクチーも合うかな?とか…。
(ちなみに、下の写真で、トマトの右側に写っているのは、かみさんが作ったフランクフルトみたいなもの。中にはシャウエッセンが入っているのだ)


さて、6月の中旬に申し込んでおいた、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団デジタル・コンサートホールのシーズン・プログラム冊子と7日無料チケットが、先日届いた。
これは、例年であれば8月にならないと来ないのに、今年は幾分早めだったようだ。何故だろう?まあ、いいかw

この7日無料チケットのお陰で、年末年始はクラシック音楽鑑賞に浸ることが出来る。ちょっと気が早いのかも知れないけれども、既に一年の半分以上は過ぎ去っているのだ。
きっと、残りの5ヶ月もあっという間なのだろう。家の周囲で喧しく鳴く蝉の声を聞きながら、僕はもうこの先の秋冬のことを思っている…。


さてさて、もう先月のことになるけれども、とある動画をYouTubeで見つけた。偶然のようなものだった。
そこには、僕がかつて勤めていた会社の創業者ご夫妻が並んで写っていたのである。どうやらごくプライベートで撮ったものらしい。それが謂わば全世界公開の状態になっていた。タイトルを見るに、2016年に撮影されたようである。

僕は、このご夫妻がいまも元気にしておられるのかどうか気になり始めた。それから、何故この動画が全公開設定となっているのか意図を図りかねたのである。翌日まで思案した上で結局、登記上の本社となっている、ご夫妻の自宅へ電話をかけてみることにした。
もしご健在であれば、夫人が電話に出るだろうと予想した。以前は大抵そうだったからである。もし、何か別の事情があれば、他の人が出るだろうとも。例えば、ご夫妻の娘さんとか、または娘さんの子供とか。

もう10年以上ぶりに、この電話番号を押す。不思議なことに(?)一桁一桁が全く淀みなく思い出された。現在も完全に記憶しているというわけある。僕は数字を暗記するのが苦手である筈なのにw
数回のコールの後、「はい…」とやや暗い声で出たのは娘さんであった。僕より、ほぼひと回り上の年齢だ。元来活発な性格の人で、動画の中に数秒間だけ写り込んでいた姿は、僕の記憶している娘さんと全然変わりがなかった。

電話の向こう側へ向けて僕が名乗ると、娘さんの声は先程より2オクターブも上がって、僕の苗字を「くん」付で叫んだ。それから「うわー懐かしいー!どーしてたー?」とも。良かった、いつものこの人に戻った、と僕は思った。
軽く近況を述べた後に、動画を見たことを伝えた。その中では娘さんの容姿が以前と変わっておらず、キビキビと動いていたという感想も話した。すると、一層快活な声で「そーなのよー。私は、歳を取りませんからねー」と、実に明るくあっけらかんとしていた。

本題は、創業者ご夫妻の近況である。それを単刀直入に尋ねると、やや声を潜めたように低く、「もう、ふたりとも、いないのよ」ポツリと、そう言った。訊くと、ご夫妻は一昨年、昨年と順に亡くなったそうなのである。僕は、お悔やみを申し上げた。
亡くなった経緯も詳しく話してくれた。娘さんは変わらず饒舌であった。僕はご夫妻から一社員として特に可愛がって貰った上に、この一家とは家族ぐるみでのお付き合いもあったのである。自宅にお邪魔させて頂いたことも十指に余るだろうと思う。

それから、この会社の役員の中でも、あの人やこの人がもう亡くなっちゃって、とも言っていた。どちらも僕がかつて一緒に仕事をさせて貰った人たちであった。
10年以上もの時の大きさを知った。いずれも年齢のためであろうとはいえ、こうしてひとりずつ鬼籍に入っていくものなのだなあ…と、世の無常を痛切に感じた。そんなとき、こんどは「でもさあー」と高い声で「なんで、その動画が見られたのー?」と訊いてきた。

僕は包み隠さず、「全公開設定になっていたので、誰でも見つけられると思いますよ」と答えた。すると「えー、そーだったのー?」と驚いた様子。要するに、撮影後、親戚の子にアップロードを頼んでおいたら、その設定になってしまったのかも、ということだった。
「じゃ、あとで、その子に言って全公開を解除して貰う。どうも教えてくれて有難うね!」とも。後日、僕が確認したところ、ちゃんと限定公開に変更してあったのである。やはり、単に内々で見せ合うつもりでアップした動画だったのだろう。

あとは、どんな動画がお気に入りとか、最近の世界情勢とか、近頃何を勉強しているかとか、そんな雑談で暫し盛り上がった。気がつくと、40分以上も話していた。最後に「私いまは税理士さんのところに通っていて相続のことで忙しいのよー」と娘さんは言っていた。
では、それらが終わった頃合いを見計らって、いずれお線香をあげにお邪魔させていただきますので、そのときはどうぞ宜しく、と僕は言い通話を終えた。受話器を置くや、ふうーと僕は思わず溜め息が出た。実に濃密な会話だったなあ、と感じたのである。

計らずもこうして偶々、動画を見つけたことで、昔懐かしい人と話し、お世話になった人たちの逝去を知ることとなった。これも何かの巡り合わせだろうか?いずれにせよ、何事も世の常というわけであろう。つい、そんな気がしたのである…。

……

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