New Entry Period–November’72

All Songs from American Top 40

volume 2: New Entry Period–from Oct.21 to Nov.’72

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Entry Number,Title-Artist
New Entry Date : Chart Action from new entry
(Points/Total points of the artist)

0041 Summer Breeze-Seals & Crofts
72.10.21 : 34,28,21,16,10,6,6,11,19,24,29(536/536)
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バハーイ教の信者として、また、JimSealsがEnglandDanの “Dan” ことDan Sealsの兄弟として知られる彼らの出世作にして代表作といっていいだろう。アコースティック・ギターとマンドリンの演奏と美しいハーモニーを基調とした透明感のつよいスタイルを持ったデュオで,当時からAmericaなどと並び,「作品のクオリティで勝負」のタイプのアーティストだった。東洋的なものがバックスタンスにあり、(アルバムには「ユーフラテス」などという曲もある)神秘的なコード進行とコーラスパートを得意としていた。この曲は「心の中にジャスミンの香りを残して夏のそよかぜがふく」という,愛するものとすごす幸福感を歌っている。この年の名曲のひとつに挙げていいだろう。

0042 Elected-Alice Cooper
72.10.21 : 37,32,28,26,26,33(184/184)
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ストレートで魅力的なメロディ・ラインを持つ良質なハードロックを提供し、演劇的なステージを展開してきたアリス・クーパー。当時,T-RexやDavid Bowieなどのイギリスの「グラムロック」にアメリカ勢として一人対抗していた感がある。特に,アルバムジャケットにも多用されたヘビ使いのイメージが彼にまとわりついていた。このため、日本での評価は単なるゲテモノの誹りを超えなかったが、一つ一つの曲を聴いてみるとそのクオリティの高さを感じる。特に「スクールズ・アウト」とこの曲は日本でもヒットした。邦題は「アリスは大統領」。

0043 American City Suite-Cashman & West
72.10.21 : 39,34,30,28,27,39,40(190/190)
Jim Croceのプロデューサーとして名高い彼らであるが、自分自身のクレジットとしてはTop40ヒットはこれだけ。この曲は「Suite」と記されているように、5つほどの短い曲をつなぎ合わせて,10分ほどのひとつの「組曲」にしたてている。最初のほうはけっこう取りとめのない内容で進んでいくのだが,最後の曲で友人の死について歌われ,それまでの淡々とした印象がふっとんでいく。当時,ラジオではどういう紹介のされ方をされたのだろうかと気になる。フォーク系のアーティストが大作に挑み,Top40入りしたというのも珍しい。

0044 From the Beginning-Emerson Lake & Parmer
72.10.21 : 40,39(43/43)
ELPがAT40に登場したことがあるなんて驚きである。若い音楽ファンのためにあえて説明すると,70年代前半を飾った「プログレッシブ・ロック」の旗手的なグループで,KeithEmersonが奏でる超絶技巧的なキーボードと、GregLakeの歌う暖かさがある歌との融合で日本でも圧倒的な指示を集めたグループである。日本では、「ナットロッカー」などがシングルとしても結構はやった。ただ、この曲は日本ではヒットしていない。アルバムではアメリカでもかなり成功しているのは言うまでもない。というより,シングルヒットなど無縁の感がある3人組だった。

0045 If You Don’t Know Me by Now-Harold Melvin & the Bluenotes
72.10.28 : 36,27,20,13,7,5,3,3,6,19,36(653/653)
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シンプリー・レッドのカバーを聞いて、少しでもいい曲だと思えるなら、この曲を聞くべきである。後年ソロとして活躍するテディ・ペンダーグラスの熱唱が心にしみる。曲のテーマとしては,お互いにどこかしっくりいかなくなった恋人に向かってもう一度今の自分を見つめてほしい,といったところであろう。「今僕のことがわからないならけしてもう分かり合えないよ」と。

0046 Papa was a Rolling Stone-Temptations
72.10.28 : 38,17,13,6,5,1,2,6,8,14,27,38(857/857)
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Norman Whitfieldの実験的な音造りが見事に成功した曲。緊張感を持続させたままで印象的な短いフレーズが駆け回る。この曲の 1位は、その「実験作での勝利」という点で高く評価していいだろう。

0047 Convention 72-Delegates
72.11.04 : 26,9,8,11,21,28(303/303)
昔キンちゃんが得意だった、「いろいろな曲の歌詞の一部をつなげてお笑いにしてしまう」ギャグがそのままレコードになってしまったというNoveltyものである。70年代中旬まで何曲かこうしたヒットシングルがあった。Dickie Goodmanの「Mr. Jaws」がこの手の曲の最高峰である。

0048 You Ought to Be with Me-Al Green
72.11.04 : 31,21,15,8,7,5,4,3,3,10,22,38(758/758)
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72年から73年にかけてはアル・グリーンの最盛期で、TOP10ヒットを連発。独特の「体臭」のようなものがあり、この時代のソウルを代表するアーティストといえよう。

0049 Operator-Jim Croce
72.11.04 : 35,30,22,20,18,17,22,34(298/298)
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ナイーブな若者の歌を感性たっぷりに歌わせると天下一品のジム・クロウチ。この曲も、イントロのギターからサビのコーラスまでセンチメンタリズムにあふれている。アメリカ人でもこんなナイーブな若者がいるんだ、という感じである。でも,実際にこれをやったら交換手に起こられるのは確実である。アコースティック・ギターの掛け合いが非常に美しく,「こんなの弾けるようになりたいぜ」とギターの練習に励んだものである。音楽的分類としては「ニュー・フォーク」といったらいいだろうか。この後、一年たらずのうちに悲しい運命が待ち受けているとは信じられない限りである。

0050 Rock & Roll Soul-Grand Funk Railroad
72.10.14 : 36,35,30,29,29,31(176/176)
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トッド・ラングレンによってエンターテイメント性を持つアメリカンバンドとして開花する前の最後のシングルヒット。実際,人気とはうらはらに驚くほどヒットには恵まれていなかったのである。シンプルな曲の展開に張りのある声が重なる作品で,Paul Rogers率いる「Free」の曲のようである。

0051 Ventura Highway-America
72.11.04 : 37,24,18,13,10,8,8,20,36(431/431)
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「名前のない馬」「アイ・ニード・ユー」と来て、第3弾。初めてアップテンポな曲を持ってきた。その後の「You Can Do Magic」につながるアメリカらしい曲といえよう。それにしてもこの曲などを聞くと,まさに「はるかなるアメリカの大自然」であり,みずみずしさを感じ,本当にうらやましい。

0052 It Never Rains in Southern California-Albert Hammond
72.11.04 : 39,27,21,14,8,7,5,5,5,6,12,24,36(726/726)
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「カリフォルニアの青い空」とは、はまった邦題。日本で(本国以上に)大ヒットした。今聞いてもしっくりと来るものがある。アメリカという国、そして気候の良いカリフォルニアへのあこがれが甘く、せつなく…
昨年(1999年)私ははじめてアメリカに行った。そして,この曲をより身近に感じることが出来る。そこで痛感したのだが,私は暑さに弱かったのではなく,湿気に弱かったのである。この「乾いた空気」こそ,この曲のコンセプトである。

0053 All the Young Dudes-Mott the Hoople
72.11.04 : 40,37,37(69/69)
邦題は「すべての若き野郎ども」。イアン・ハンターのボーカルでデビッド・ボウイのプロジュースなのにセールス的にはイマイチ。ただ、今聞いてもあまり古さを感じさせない作品になっていると思うのだが。

0054 I’m Stone in Love with You-Stylistics
72.11.11 : 25,20,15,11,10,10,26,38(374/374)
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このグループにしてはアップテンポなナンバー。このグループにかぎって言えばアメリカではやった曲にいい曲が多い。日本でディスコ系として流行してから,もっと具体的に言うと「Can’t Give You Everything」の頃からはつまらなくなった。この曲は当時やはり流行したSpinnersの「I’ll Be Around」の好敵手といえるだろう。

0055 Funny Face-Donna Fargo
72.11.11 : 31,25,21,20,12,12,7,6,5,5,11,19,30,39(728/728)
ほのぼのとしたバラードであり,イントロの入り方からメインパートの展開のし方,そしてアレンジまで50年代の曲かと思うほどである。「何かに似ている」というのが第1印象。

0056 Something’s Wrong with Me-Austin Roberts
72.11.11 : 33,29,18,16,13,13,13,12,16,36(457/457)
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日本ではまったくといっていいほど知られていないが、2曲のTOP40ヒットを持っている。正統派のポップス。

0057 Clair-Gilbert O’Sullivan
72.11.11 : 36,28,17,12,9,7,4,2,2,4,7,14,23,28(919/919)
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「アローン・アゲイン」があまりに有名だが、この第2弾もほのぼのとしていい曲である。「クレア」はたしか姪御さんか誰かだったと思うが,とにかく小さな女の子である。だが,「I don’t care what people say, to me you’re more than a child」とは少しアブナイ歌詞ではないかとも思う。

0058 Rockin’ Pneumonia Boogie Woogie Flu-Johnny Rivers
72.11.11 : 38,32,26,19,15,11,10,8,7,7,6,9,19,32(733/733)
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ホンキートンクピアノをフューチャーしたミディアム・テンポのロックンロール。67年以来、ほぼ5年後の復活だが、この5年後にもう一度ひと花咲かせることになる。最高位6位は大健闘だろう。邦題は短く「ロッキン・ブギウギ」で日本でも少しヒットした。

0059 Crazy Horses-Osmanods
72.11.11 : 32,24,19,15,14,14,23,39(330/330)
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グループとしてのオズモンズは、ロック指向でいい曲が多く、好感が持てた。日本でも人気があったし、この曲もヒットした(それにしても派手なアレンジ)。この曲の最高位14位はやや低すぎるような気がする。

0060 Corner of the Sky-Jackson 5
72.11.18 : 36,27,22,19,18,18,25,39(292/292)
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70年に圧倒的な成功を収めたジャクソン5にとって、グループとしては72年から73年までやや低迷期といえる。といっても、ソロのヒットもあるし、息の長さはさすが。(というより、意識的にソロ活動に移行させていっている)

0061 Dialogue-Chicago
72.11.18 : 38,28,26,24,25,33(192/230)
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ピーター・セテラがノンポリに、テリー・カスが学生運動家に扮して会話を行い、最後にグループのメッセージをコーラスするという構成の曲。シカゴはこのアルバム(V)ぐらいまで政治的色彩の強いバンドだったが、この曲あたりで集大成というか、変極点を迎えたような気がする。もちろん「ベトナム戦争の終結」が時代背景にあったのは言うまでもない。テリーの「怒りのヴォーカル」が炸裂して,そこにピーターのクールな声がからんでいくこの曲は単なるシングルヒットを超えた意味があると思う。それにしてもベスト盤(80年代のはじめに出たもの)ではこの曲の後半のコーラス部分しか入っていない。これは相当に不当な仕打ちであるといわざるを得ない。

0062 Me and Mrs. Jones-Billy Paul
72.11.18 : 39,23,13,6,1,1,1,3,3,3,6,11,20,31(1298/1298)
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歌は確かにうまい。しかし、この曲がこれだけ大ヒットしたのは、やはり、不倫をテーマにしたリアルな歌詞と、サビの部分の一瞬バックの演奏を止めて絶叫するはでな盛り上がりのアイデアに依るところが大きいと思う。もともとBilly Paul自体、ポップチャート向きのキャラクターではなく、したがって Top40ヒットも少ない。 この曲は例外中の例外といえよう。
0063 Sweet Surrender-Bread
72.11.18 : 40,30,24,20,16,16,15,20(325/325)
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日本でもかなり人気があったさわやかブレッド。デビッド・ゲイツの作品も後年のソロの作品よりこのころのもののほうが好きだな。この曲は「Guitar Man」と同じく軽く決まっているのが魅力である。サビの高音ハーモニーの展開が一番の聞きどころだろう。

0064 Walk on Water-Neil Diamond
72.11.25 : 34,27,23,21,19,17,17,28(312/372)
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ニール・ダイアモンドの良さは、こうした地味なシングルにこそあるとは思うのだが、やはり、大作にひかれてしまう。

0065 Living in the Past-Jethro Tull
72.11.25 : 36,30,26,20,17,13,12,11,20,28(430/430)
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フルートを大きくフィーチャーしたグループで、妙に理屈っぽい音だったが、アメリカではなぜか良くウケていた。わからないものだが当時のロックにおける彼らの地位は想像以上に高かったと思われる。たとえば71年のアルバム「Thick asa Brick」はアルバムチャートで 1位を記録しているし,73年の「Passion Play」もあれだけの実験作でありながら大ヒットしている。曲作りの精緻さ,演奏のタイトさに加え,低音で伸びていくIan Andersonの歌も実に魅力的だといえよう。この曲もシングル向きとは言いがたいがTop40ヒットになったのは立派である。

0066 Sunny Day-Lighthouse
72.11.25 : 38,36,34,36,38(123/123)
ブラスロックの系統に属するグループで、日本ではこの前の「ある晴れた朝」のほうがヒットした(私が小学生のときに買ったシングルだ)。この曲でもブラスは結構前面にフューチャーされているが、メロディと歌い方が70年代前半のフォーク・ポップス調なので,あまりハードには聞こえない。

0067 Superfly-Curtis Mayfield
72.11.25 : 40,31,22,15,12,9,9,8,8,12,17,23,39(636/1165)
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同名映画のサントラとして一世を風靡した曲。やはり知性のなかにソウルが息づいて聞き手に迫ってくるところが世界的な評価につながっているのだろう。曲のタイトル通り「めちゃめちゃにカッコ良い!」ファルセット・ボイスがこの曲でも非常に印象的で,日本でも(信じられないことだが)ヒットした。Curtisはプロデューサーとしての評価も高く,ミュージシャンの間での信奉も厚い。キャリアは60年代初頭のImpressions時代に遡り,「Gypsy Woman」「People Get Ready」などの作者としても知られる。
1999年没。惜しまれる死である。

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