将棋というほぼ完璧な二人零和有限確定完全情報ゲームに深い影を落とした第29回世界コンピュータ将棋選手権が閉幕 優勝はやねうら王

今の(日本)将棋はいつ頃生まれたか。16世紀頃には小将棋から醉象が除かれて現在の将棋になったと考えられている。約500年間、ほぼルールが変わらぬまま、(チェス・象棋と比べて)引き分けが少なく、かつ、(連珠・オセロと比べて)先後の優位差が少なく、かつ、攻めも守りも多彩で強力でスピーディで猛烈に面白いこのような盤上遊戯が続いていることは奇跡である。日本が世界に誇るべきものの筆頭には真っ先に将棋をあげていいと思っている。

その将棋で唯二の瑕疵と言わざるをえないものに「千日手」と「持将棋(入玉)」がある。第29回世界コンピュータ将棋選手権は現在隆盛を誇るライブラリ群の総本山やねうら王の優勝で終わったが、本大会では将棋本来の敵玉を詰ませるという以外の、上の瑕疵を衝いた勝ち方が最善なのではないか?という重い課題が残った。

「全体的に手数が多く入玉が目立つ」「決勝戦のやねうら王(vs Kristallweizen)がわずか37手で千日手引分にて優勝」という結果をどう受け止めればいいのだろうか。敵玉を詰ますよりも最初から入玉を目指す指し方が最善であるのか?千日手は先後入れ替えての指し直しというその場しのぎの運用でかわすしか対処のしようはないのか?今回は大会運用の限界で千日手は引き分けにせざるをえず、結果、急遽実践的に千日手を積極的に狙う設定に切り替えたやねうら王の勝ち。こういう機転が利くところは好き嫌いは別にしてほとほと感心する。

連休最終日の夜で、そろそろ通常モードに戻さねばならないので、今夜は寝るが、まだまだ考えたい問題である。

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