『いだてん』近現代史を大河枠でやるという底抜けの設定に加え、只の語り部だった落語パートがついに物語の本流に雪崩れ込んで合流し、まさしく「大河ドラマ」の完成に向かう

ようやく『いだてん』について書ける。宮藤官九郎は預言者じゃあるまいな。この脚本を書いた頃は2020東京五輪マラソンが札幌に移される、という話はなかっただろう。そこで「埼玉でやったら東京オリンピックじゃない、埼玉オリンピックだろうが」なんて台詞を吐かせるとは。いやいや待て待て、これはまさに「歴史は繰り返す」を否が応でも我々に認めさせる強烈な歴史のメッセージなのだ。

天皇陛下(令和天皇)の祝賀パレードが執り行われたその日に皇太子(平成天皇)ご成婚の特需でテレビが売れた話題をぶっこんでくるのも、自社(NHK)の移転話を60億円の危機を回避する痛快譚にしてしまうのも、金栗サイン会に悲劇の円谷幸吉を登場させて決して逃げないのも、かつての体協の面々(嘉納治五郎・永井道明・可児徳ら)の肖像画がまぁちゃんの大逆転劇を見守るのも、、、、

全てが感嘆せざるを得ない。この(現実と渾然一体となった)精密機械のような脚本は平成元年『ダイハード』を連想する。一生のうち何度もない「今自分はとんでもない作品に遭遇している」感を味わえるのは生きている喜びである。KERA・MAP#004『ヤング・マーブル・ジャイアンツ』黒澤明『七人の侍』『天国と地獄』E・クイーン『Yの悲劇』永井豪『デビルマン』等の☆5つ級は確定だ。

おっと、あと5話で大失速しなければ、の条件付なんですがね。あとふと思ったのは前後半通じての主人公はやはり嘉納治五郎だろう。大逆転のNHK移転は、あの声と波動の出演なくしてはあり得なかった。御歳100歳の故・嘉納治五郎先生「これは極論なんだがね、死んでからも出演する、というのはどうだろう?」w

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