将棋の難解さを実感するのに十分な一局、諦めない竜王の一閃で大逆転の白星先行 第33期竜王戦七番勝負第3局第2日

この将棋を単に最善手を逃しまくるやらかし合戦と呼ぶ人はAIの評価値にかじりついて視ているだけの人だろう。自分で指すことを考えてみるがよい。終盤の▲9四角なんて人間には絶対指せないよ。

馬引きの猛攻前に歩合い(△4二歩)を可能にした歩の空成り。羽生九段が一気に奈落に落ちた163手目▲5三銀はその後。ここで銀を入手してからはもう勝負はついた。このあたり、歴戦大名人たちに一歩もひかない熟練さを感じる。実は、相手が50歳の羽生九段だから、ということもなくはない。渡辺明や藤井聡太、永瀬拓矢ではこうはいかないかもしれない。中盤からのリードを拡大したまま圧倒して勝つ将棋を次の先手番で魅せてほしい。

豊島将之竜王と羽生善治九段はこれで後手番10連勝。シャレにならない大記録である。

➀2018/07/12 先手羽生●-○豊島後手 角換わり 銀河戦決勝トーナメント
➁2018/07/17 先手羽生●-○豊島後手 相掛かり 棋聖戦第5局
➂2018/09/15 先手豊島●-○羽生後手 角換わり JT杯本戦トーナメント
④2019/01/21 先手豊島●-○羽生後手 角換わり NHK杯準々決勝
⑤2019/01/31 先手羽生●-○豊島後手 角換わり A級順位戦
⑥2019/07/12 先手羽生●-○豊島後手 四間飛車 王座戦挑決トーナメント
⑦2019/10/16 先手豊島●-○羽生後手 相掛かり 王将戦挑決リーグ
⑧2020/10/10 先手羽生●-○豊島後手 急戦矢倉 竜王戦第1局
⑨2020/10/23 先手豊島●-○羽生後手 角換わり 竜王戦第2局
⑩2020/11/08 先手羽生●-○豊島後手 相掛かり 竜王戦第3局

まぁ、将棋の先手番の有利さはテニスのサービスゲームとはレベルが違う。序盤・中盤・終盤どこかの一手であっという間に優劣が入れ替わってしまうものであるから絶対的なものではない。このシリーズ、先手番で先にブレイクしたほうが獲りそうだね。

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