眼帯と遮閉眼鏡

最近チョットハマっているのが、若倉先生の文章。チョット気になった記事から・・・

どんなに視機能が低下しても、何とか失明だけは免れるように努力するのが眼科医の努めであることは疑いようもありませんが、頑張って治療したのだが、片眼だけ大きく視機能が低下した時に生じる問題があります。多分原因疾患によって異なるとは思うのですが、特に気になるのは、加齢黄斑変性の場合でしょうか。加齢黄斑変性の治療は、以前は原因となっている脈絡膜新生血管の直接凝固でしたが、その後手術や光線力学療法を経て、現在抗VEGFの注射 が基本となり、結構良好な視機能が維持されることも多いのですが、ただ、残念ながら、いったん黄斑部網膜に強いダメージを受けてしまうと、良好な視機能は回復不可能となります。

そんな患者さんに、患眼がかえって邪魔する、隠したほうが楽だ・・と訴えられることがあります。折角頑張って治療して、何とか、0.1なり0.05なりの視力を残せたのだから、良かったですね・・・とはいかない事もあるようで、むしろ見えてないほうがいいと訴えられる事があるのです。ただ、今まで、まあそんな事言わずにと言うだけで、特別な対策も提示できなかったのですが、そんな眼に眼帯をすることが効果的な事がある・・・という文章に出会いました。ノイズの多い片眼のボリュームを下げれば、違和感が少なくなる(なるほど・・・ボリュームを下げる。こんな言い方があるのか・・)。

こんな時にお勧めの眼帯として紹介されていたのが、『KANAEYE』と東海光学の『オクルア』。後者は、若倉先生が開発にも関わっておられるようです。患者さんより、むしろ眼科医の方に抵抗がある患眼遮閉。これで喜ばれる患者さんがおられるのなら、避けて通る訳には行かない。

 

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