闘病記5 宣戦布告
長崎での生活を引き払い、地元に戻り紹介状を手に早速地元の市民病院に受診に行った。
一通りの検査を済ませ、結果を聴きに診察室に入った。
レントゲンに映る自分の肺を見せてもらうと、素人でもわかる無数の影がある。
医師によるとステージはⅢーB。
「確かに肺にはたくさんの転移があるけれど、精巣腫瘍は抗がん剤がとても効果的なガンで、いわゆる生存率もとても高いガンです。その分厳しい治療が4クール続きますが、一緒にがんばりましょう」
ここに至るまでネットでさんざん調べたとおりの話だったので、とても落ち着いて聴くことができた。
ガンからの宣戦布告に、「こうなったらもうやるしかない。なんとかなるやろ」という心境だった。