中国の有名な故事に「東郭先生と中山狼」というのがあります。
猟師に追われ、傷ついた狼を匿い、やり過ごした東郭先生を、狼は感謝するどころか、食ってしまおうとする…という話ですね。
1989年6月4日に発生した天安門事件は、世界中に衝撃と憤怒をもたらし、当時、結構、中国はやばかったハズです。
世界中の反対をよそに、その中国をいち早く助けたのが、日本なんですね。
ところが、中国は(もちろん彼らの努力もあったんでしょうが)立ち直ったかと思いきや…。
その後の日中の関係で特に”愛国無罪”系の事件が起こる度に、この”東郭先生”の話を思い出します。
そりゃあ狼にとってみれば、助けた東郭先生も自分を傷つけた猟師も同じ”人間”だ、という論理もあるのかもしれません。
今は助けてくれたとしても、昔は結構ひどい目に遭わされたんだ!という考えもあるのかもしれません。
狼から東郭先生を助けた農夫は、狼を詰(なじ)るのではなく、先生を諭します。
「信じたアンタが悪い」
”どうせ中間選挙のパフォーマンスや!”と言われていた「米中貿易戦争」ですが、どうも米国はそれだけでなさそうで、今の中国にとってはかなーりやばい!
って感じがします。
今まで、「領土問題なんか関係ないし、アジア遠いし、人権より銭儲け優先や!」とご商売に熱心だったヨーロッパのカスども、もとい先進国の皆様も、最近はちょっと距離を置いた付き合いにシフトチェンジしてきているようです。
天安門事件の後とは、ちょっと違った感じで、やばいことになりそうな現在の中国です。
さて、安倍首相が北京訪問され、習アニキ(と国民に呼ばせようとしてた)永久国家主席という銘の中華人民共和国皇帝にお会いになるようですが、くれぐれも中国の故事は肝に銘じてお付き合いしていただきたいと思います。