障がいと幸せ、福祉とAI
ちょっと縁があって『日本の福祉を考える会』の第一回に参加した。
主催者は、最近ちょくちょく会っている建設業社長の齊藤学一氏。
次男が生まれつき盲聾という障がいを持っていて、「自分が死んだあとも、この子が無事に育てられるような施設(仕組み)を作りたい」という想いから、この事業を立ち上げた。
基調講演があって、非常に興味深く聞いていた。ふたり目の講演者は、娘さんがダウン症で、それがわかったときは絶望したけれど、娘がダウン症だからこそ得られた幸せがあるという。
こういう話はしばしば聞くんだけど、大変失礼ながら、私は親がそう思い込もうとしているのではないかと思っていた。しかし、話を聞いていると、「なるほど」と思うことが多々あった。人間の幸せって、そりゃあ事故もなく悩みもなく、生活に困ることもなく、人間関係に恵まれ、楽しい思い出だけたくさん持って死んでいかれれば、「幸せな人生」だったと言われるんだろう。
しかし、通常の人生には、辛いこともあれば、悔しいこともあり、困ったことや悲しいことも数え切れないほどある。それでも死ぬときに「幸せだった」と思える人生もあるわけで、障がいを持った子どもを持つということは、その子ども中心の人生になるとしても、通常であれば得られない苦しみとともに、貴重な経験もあるのではないか。
他人事かもしれないけど、今までの自分の印象を全く変える話を聞くことが出来た。
そして、福祉分野にもAI活用の波は訪れていて、将来的には障がいの部分をフォローする、もしくは秘められた能力を発揮させるために、AIやIoTが使われていくのだろうと思った。具体的なことは、現場を見ていないので想像でしか無いけど、今自分が考えている新事業も、間接的につながっていくのだと感じられた。