鉄杵(てっしょ)を磨いて針と成す
という中国の故事があります。
鉄の棒を磨いて磨いて磨いて、細い細い刺繍針を作る老婆の話で、それを聞いた子供の頃の李白が、努力の大切さを知り、以後、勉強に励んで、大詩人になった、という話です。詳しくは、例によってググってください。
しかし、なんで李白なのか、わかりません。いや、ホントの話だった可能性も十分あるわけですが、李白って「努力の人」と言うより「孤高の天才」って感じがするんですよね。
「将進酒」という有名な詩の中で、
莫使金尊空對月 天生我材必有用
金尊をして空しく月に對せしむる莫れ
天 我が材を生ずる必ず用有り
「ケチケチせんと、お金なんか、なんぼでも使こうたれ!ワシにゃ、才能あるんやから、絶対、出世するし!」
みたいな傲慢かつ豪快な中々素敵な詩ですが、あんまり「努力の人」を感じさせません。
「なぜ李白なの?」と知り合いの中国人に聞いても「わかりません」とのこと。
同じように、三国志に出てくる関羽が「財神(商売の神様)なのはなぜ?」と聞いても「わかりません」とのこと。
私は、細かいこと気にしすぎでしょうか。
中国によくある、「大人になって偉くなった人の子供の頃エピソード」故事で好きなのが、「資治通鑑」の司馬光の瓶割(かめわり)の話。
子供の頃、近所の子供らと遊んでいたら、一人が水瓶の中にポチャんとハマってさあ大変!
「たいへんや!」
「どないしょ!」
「誰か大人呼んできて!」
と大騒ぎする中、子供司馬光、慌てず騒がず、近くの石を持って「エイっ!」と水瓶を割って、子供を助けたんですね。
この機知と聡明さのエピソード
素敵です♡
テレビのニュースで、中国の子供が、やれ「マンホールに落っこちて抜けなくなった」とか「壁に挟まれて抜けなくなった」というのを聞くたんびに、「中国一千年の伝統なんやなぁ」と感じます。
そういえば、タイの洞窟の少年たち、無事に救助されたようですね。
助け出す方法として、「ダイビングを教えて….」と言うのを聞いたとき;
全くの初心者を5㎞の洞窟をダイビングさせるって…
少しでも、ダイビングやったことある人間としては、
ちょっと無理ちゃう…
と思ってたんですが、100人近いの世界中の一流ダイバーが手伝い、無事救助されたとのこと。素晴らしい!まさに
機知と聡明さと努力の賜物
のエピソードです。
ドキュメントとか出来たら、絶対、観たいですね。