気がついたら中国に乗っ取られる日本
産経ニュースとか見ていると、「この人たちは中国や韓国が気になってしょうがないんだな」と思う。一日一回は中国、韓国の悪口記事が掲載される感じ。隣の悪口を言って、「自分の方が優秀だ」と思い込まないと精神状態を安定させられないんじゃないか。
中国というと、著作権意識は無く、マナーは悪いし、家電とか車とか作ってもすぐに壊れるイメージがある。まあ、発展途上国といったところ。
しかし実際はどうか。ドローンの世界最大企業は中国のDJIだし、スマホのシェアは2014年から2016年の出荷台数の推移を見ると(「IC Insights」がまとめた資料より)、1位がサムスン、2位がAppleで、3位以下は7位のLG以外中国メーカーが並ぶ。
さらにスーパーコンピュータの世界最速ランキング「TOP500」の第1位は、中国が獲得している。処理性能の一部では日本の「京」が頑張っているが、トータルで見るとなかなか難しい位置にいるのは否めない。
AIに至っては、中国は国策として振興に力を入れていて、日本はアメリカと中国にかなり差をつけられてしまっている。
唯一、量子コンピューターでなんとか世界をリードできるかどうか、というところだけど、そもそも国が旗を振っているところとそうでないところでは、ゆくゆく差が出てしまうのは必至だ。
産経ニュースと言っても、SankeiBizなんかは中国企業の躍進を伝える場合もあるので、闇雲に悪口だけを言っているわけではないと思うけど、リテラシーの低い読者に対して、適当に中国・韓国の悪口を流して安心させておいて、実際の企業人には現実を伝えるというのはいかがなものか。まあ、そんなつもりは無いんだろうけど。
以前、「ドローン買ったんだ」と言うと「どこのメーカー?中国製だったら情報を全部中国に抜かれるよ」などという知人もいたけど、じゃあ日本のドローンメーカーなんてある?別の国なら良いのか?スマホも、近々世界シェア4位の『OPPO』が上陸するけど、日本メーカーでコスパの良いスマホって何かある?
10年先には日本の情報産業や家電業界はほとんど中国製で埋められてしまうのではないか。少なくとも人工知能だけは負けないようにしないと。いくら安倍さんがトランプに騙されて武器を大量に購入し国力を上げようとしても、ネットワーク家電のシェアナンバーワンが中国だったらダメでしょう。武器だけ揃えてもネットワークが抑えられたら終わりだ。
なんで愛国者の方たちは、国に対してもっと人工知能、ロボット、量子コンピューターなどのサポートを訴えないのか。不思議でしょうがない。
国力を上げるには教育と産業に金をかけることでしょう。株価を上げるだけでは一部の企業が潤って終わり。中国に乗っ取られる前に、しっかり国力を上げる政策を実行してほしい。と、強い政権に望む日曜深夜でありました。