<【10月29日 AFP】ドイツ中部ヘッセン州議会選が28日に投開票され、アンゲラ・メルケル首相率いる連立与党は、鍵となる地方選で2度目となる敗北を喫した。メルケル氏の脆弱な連立体制の先行きにさらなる暗雲が垂れ込めている。>
ドイツの経済状況は良いのに何故与党が負ける?
今年の4月に次のような記事があった。
<ドイツ経済は絶好調だ。経常収支では中国を凌ぐ世界一の黒字。国家予算のプライマリーバランスも2014年から連続黒字。だがそんなドイツで、貧困問題が深刻化しつつある。助け合いの精神で運営されてきた草の根の貧困層支援活動が大混乱しているという。なにが起きているのか――。>
<ドイツでは難民に関する議論が一切認められていないことだ。難民について何か発言すれば、たちまち「ナチ」の烙印(らくいん)を押されてしまうので、建設的な議論はなされず、効果的な政策が生まれない。>
<急速に進む貧富の格差だ。問題は、ターフェルが外国人を受け入れるか否かではなく、なぜこの豊かなドイツという国で、そうした貧困が存在するのか、ということだろう。当然のことながら、ターフェルの事件後、国民の批判の矛先は、一斉に政治家へと向かいはじめた。>
ターフェルというのは、お店で売れ残ってしまった食料品(期限切れではないもの)を、企業やスーパー、あるいは個人から寄付してもらい、それをお金のない人々に無料、あるいは廉価で提供している、という事前事業だ。
何らかの理由で満足な年金がもらえないお年寄りや、シングルマザーたちが、施しを受けていた。
ところが、多くの難民が押し寄せ、大混乱が起こった。
<ドイツの貧困率は人口の16.5%(2016年の統計。ここでの「貧困」とは、収入が平均収入の60%に満たない例を指す)。特に最近問題化しているのが、「子供の貧困」だ。労働局が発表した数字によると、18歳未満の青少年の、なんと5人に1人が貧困状態で暮らしているという。ひとり親の場合(ほとんどがシングルマザー)には、その割合が45%にまで増える。>
<難民の増加で一番打撃を受けているのは、ドイツの低所得者層である。低価格の住居は極端に不足し、難民が賃金水準を下に引っ張るので、労働条件闘争もやりにくい。つまり、難民と貧富の格差という二つの問題は、みごとな相乗効果を生みながら、まさしくドイツの貧困層にダメージを与えている。>
ドイツの貧民層(低所得者層)に対して政府の手当てが不十分でボランティアに頼ってきた。
それが難民が大量に押し寄せ、機能しなくなった。
また、賃金水準の低下するなど、貧民層にとってはダメージが大きい。
にも関わらず、貧民層ではなく難民にお金をかけていることが、政府が選挙に負ける一因だ。
日本では、今国会に出入国管理法を改正する。
深刻な労働不足に対応するため外国人労働者を受け入れやくするためだ。
外国人労働者と難民とは異なる。
最低賃金は法律で保証される。
その枠では雇えない中小企業もある。
何のための改正か。
単純労働でもコミュニケーションが取れないと戦力にならない。
外国人労働者の仕事が無くなっても祖国へ帰れとはいかない。
職にあふれた人がが社会を不安定化させるかもしれない。
だから、セーフティーネットをきちんと張らなければならない。
お金がかかるのだ。
国民の理解はどれほどだろうか。
覚悟がつかないまま、審議される気がする。
ドイツの例を国会議員はどのように考えているのか。
「米国第一」は意外に正しかった
<中国としては、対米貿易でダメージを受けると、中国経済に大きな悪影響が出ることは間違いないのです。>
<米国にとっては、軍事的、政治的、経済的に考えると、米中貿易戦争で多少の経済的損失はあったとしても自国の覇権を守る方が大きなメリットがあります。特に、米ドルが基軸通貨の地位を維持できる期間が長くなれば、その意義は非常に大きいと言えます。>
<米国ファーストは、単純に中間選挙に勝つための施策にみえますが、中長期的には、「肉を切って骨を断つ」という戦略であるとも捉えられるのです。>
<中間選挙で共和党が勝利すれば、トランプ大統領はもちろんこのまま米国ファースト路線を維持するでしょう。では負けた場合はどうなるのか。負け方にもよりますが、次の大統領選のために、より強硬に米国ファーストを進める可能性が高いと私は考えています。>
米国ファーストは武器を使わない戦争だ。
アメリカの国力維持のため、中国に負けるわけにはいかない。
経済力あると軍備拡張ができる。
その経済力をそぎ落とすため、知的財産など技術面からも叩いている。
この記事の検証は中間選挙後にわかる。
一週間後だ。