48年ぶりの甲子園
午後、候補予定者と一緒に甲子園に行きました。
甲子園なんて何十年ぶりか。
父と万博を見に来たときに、大阪の叔父さんが連れて行ってくれた。となると48年前か?
そのころは小学4年生で初めての新幹線、初めての大阪。
見るものすべてが新鮮で衝撃的だった。
私が新幹線に乗ったとき、あまりの速さにびっくりして、大阪に着くまでずっと「お父さん、新幹線て速いんだねえ」と言っていたらしい。
今でも、通天閣の近くの居酒屋のモウモウとしたタバコの煙と、太陽の塔、そしていくつかのパビリオンを覚えている。日本館、アメリカ館の月の石、IBM館では初めてコンピューターを見て興奮していた。コンピューターと言っても画面に4つの絵が出てきて、そのどれかを選ぶと、そのストーリーで話が進んでいくというもの。東芝館、日立館・・・日本がイケイケだったころ。
そして見に行った甲子園でのプロ野球。巨人vs阪神の試合で、大好きだった王選手がホームランを打ったことを覚えている。その時の巨人のピッチャーは高橋一三だった。
父も叔父も今は死んでしまった。
そういえば、そのころの刺激は、あとに繋がらなかったな。
ドラマだったりすると、そこで刺激を受けた茂少年は、コンピューターエンジニアになるべく猛勉強を始め、アメリカに渡り、MITに入って最先端テクノロジーを学んで、量子コンピューターを発明する・・・なんてね。でも実際はそうならない。
どれだけ自分の人生でチャンスを逃してきたか。
凡人とはそんなものなのかもしれない。
高校では、野球部に入って甲子園を目指した。半年で目を怪我して辞めちゃったけど。自分には才能があったのだろうか。たぶん無かったんだろう。
今更世界を変えようとは思わないけど、何か得意なことで死んだあとも形跡を残しておきたい。
いや、ウソです。何も無くていい。むしろ死んだ瞬間に自分に関するものがすべて消え去ってほしい。たまに思い出してもらえるくらいがいい。
凡人はそれくらいで十分だ。