二つの『ムチ』[SMではありません(笑)]

今日は終日家の中。
青木理著『安倍三代』を読む。


著者はジャーナリストとして、情報を集め、公平な態度で書くような姿勢であるが、結論として、時の内閣を批判的に書いてあるので眉に唾をつけるよう読んだ方が良いだろう。

今の首相は岸信介の孫として有名である。
この本では、あまり口に出さない、父方の祖父「寛」、父「晋太郎」の反戦、リベラルさを書くことで、今の首相は幼少の頃から良くも悪くも印象のない普通人であることを際立たせる手法を取っている。

また、母校の恩師に「現政権には、二つの『ムチ』がある。ひとつは『ignorant』という意味での『無知』。もうひとつは『shameless』という意味での『無恥』。」と言わせている。
これを世襲議員が増え、政治が劣化していることに結びつけている。

また、首相夫人へのインタビューで「日本国の総理大臣をある意味では演じている」との言質を取っている。

ものは考えようで、自分の思い通り独断で動かそうとするより側近を含めたチームで動かしていくのが良いかもしれない。

さて現政権は著者の記述しているように劣化した政治を実行するのか。
そうだとしても代わりの政治家(リーダー)が他にいるのか。

今やBESTではなく、BETTERで判断しなければならない時代にいると認識させられた。

メモとして目次を記載する。

――目次――
序章
【第一部】寛
1章 知られざる祖父
2章 「富の偏在」への怒り
3章 反戦唱え、翼賛選挙へ
【第二部】晋太郎
1章 天涯孤独のドウゲン坊主
2章 「異端」と「在日」
3章 オレのオヤジは大したやつで
4章 リベラルとバランス
【第三章】晋三
1章 凡庸な「いい子」
2章 「天のはかり」と「運命」
3章 世襲の果てに
あとがき
参考文献

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