昔は「横浜銀行」などと称して
よく勝ち星を稼がせていただいたベイスターズを相手に、
昨日、我がドラゴンズは1対0の辛勝。
一勝をあげるということがどれほど難しいか、
生きることがどれほど艱難辛苦に満ちているかを
身をもって我々に教えてくれている。
以前、野球は奇跡のスポーツであると書いた。
他にも野球の謎について書き記しておきたい。
私が不思議でたまらないのは、
ノーボール2ストライクでピッチャーが投げる
明らかにボール判定されるに違いないボール、
野球解説者が言うところの「一球はずす」というやつ。
あれ、何の意味があるのか。
先発投手の場合、投球数が100に近づいた頃から
「そろそろ替え時ですね」的な空気が漂い始める。
最近、それほど投球数にナーバスになっているのに
その貴重な投球数を一つ使ってまで、
なぜ明らかなボールを投げるのか。
もしそれが野球のセオリーだというのなら、
むしろそのセオリーの裏をかいて
ど真ん中のストライクで三振を取ればいいではないか。
そっちの方が明らかに合理的である。
バッターだって、ノーボール2ストライクになったら
「どうせ次は真ん中に来ない」と思っているから
三球三振を取れる確率はぐっと高まるはずだ。
打ち気をそらすため?
馬鹿おっしゃい。
打ち気をそらさないピッチャーなどいるものか。
仮に、1塁にランナーがいるという状態で、
意表を突いた3バントを防ぐという目的ならば
一球ウエストするのも理解できる。
でも、そういうことにまったく関係なく
ピッチャーは02カウントから一球捨てる。
なぜだ。
理由を考えて、以下の仮説を立ててみた。
1 日本の様式美
ここではこうする、という暗黙のお約束。
歌舞伎役者が切る「見得」のようなものか。
大リーグでもこの理屈が通じるかは未確認。
2 余裕の発露
圧倒的な力の差を見せつけるための所作。
1球外したって痛くもかゆくもないアピール。
テンポイントが背負った66.5kgのハンデのような。
(テンポイントは故障しちゃったけど)
3 確率の問題
投げた球がボールになるかストライクになるかが
それぞれ50%の確率だと仮定した場合、
3球連続でストライクになる確率は低いため、
3球目がボールになる印象が強いという理屈。
(でも数学的に間違っている気もする)
4 思い込み
そう見たら、何でもそう見えちゃうってやつ。
5 偶然
たまたまそんな気がするだけ。
4か5が一番可能性が高そう。
野球って本当に奥が深い。
そんなことより、がんばれドラゴンズ。