これも偏向報道の仕儀 露提唱の新G8が世界を席巻 The old world order is gone with the wind

人口比だけでみても明らかだったことを具体的に明示してくれた。
露「新世界G8」を提唱_日本人には見えてない世界

第25回サンクトペテルブルク国際経済フォーラムについての日本での報道は真実からはほど遠いことがわかった。太字は私が勝手に施したもの。

17日夜のNHKのニュースでは「例年は多くの国で賑わいますが、今年はこの通り・・・」と言って、過去と今年の会場通路の人通りの映像を比較して見せ、よほど閑散としているのかと思ったら、例年通りの「賑わい」なので「あれ?」と思ったところ、「多いように見えますが(行きかっているのは)実はほとんどがロシア人ばかりで・」という感じの説明をしていた(「こういう感じ」であって、一言一句正確ではない)。
「なんだ、ロシアはサクラを使って偽装工作をしているのか・・・」と興味を持ったので調べてみたところ、ロシアのタス通信や他の英文情報だけでなく、6月15日の日本の日経新聞でも<ロシアで経済フォーラム開幕、参加国1割減>と書いているところを見ると、やはり「(平均として)13ヵ国しか減っていない」。
例年の参加国が概ね140ヵ国であるとするなら、その1割は14ヵ国。「1割減」は常識の範囲内だろう。
おそらくこの13ヵ国の中には対露制裁をした国が入っており、プーチンによって「非友好国」に指定された国々だろう。そのリストは以下に示す48の国と地域。
アメリカ、カナダ、EU全加盟国(27ヵ国)、イギリス、ウクライナ、モンテネグロ、スイス、アルバニア、アンドラ、アイスランド、リヒテンシュタイン、モナコ、ノルウェー、サンマリノ、北マケドニア、日本、韓国、オーストラリア、ミクロネシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾
これだけ非難を浴びているロシアでのフォーラム参加者が、13ヵ国ほどしか減っていない事実は、考察に値する。

ここまで言われないと分からない私であったが、以下の結論には深く同意せざるを得ない。

新G8として「中国、インド、ロシア、インドネシア、ブラジル、トルコ、メキシコ、イラン」を挙げ、「日本を含む現在のG7の経済は、対露制裁の負荷(フィードバック)によって崩壊に瀕している」と主張している。
(中略)
国連加盟国は現在193ヵ国だが、193-48=145(ヵ国)は、対露制裁をしていないのだ。この世界の約75%の国々の「視点」を日本は知っているだろうか?
彼らはアメリカがどれだけ残忍な形で捏造事実(例えばベトナム戦争ではトンキン湾事件、イラク戦争では「大量破壊兵器」)をでっちあげて他国を侵略したか、ベトナムでは1000万人以上の、幼児や胎児を含めた一般庶民が残虐無比な形で殺され、イラクでも他の地域でも同様のことをアメリカが繰り返してきたかを知っている。そして、それを堂々と報道し情報を共有している。
なぜアメリカだけは他国をいきなり攻撃しても許されるのか、どんなに残虐な形で他国の一般庶民を殺してもアメリカだけは非難されないのか、こういった対露制裁をしていない75%の国々は「アメリカへの怒り」を共有しているのである。
それは日本では絶対に見えない世界だ。人類はアメリカに追随する西側諸国だけで成り立っているわけではない。
ロシアの侵略行動を誰も許してはいないが、アメリカだけは何をやっても許される理不尽さを共有している国々が、人口数的に計算すれば、人類の約85%もいるという事実を日本人は知らない。見ようともしない。
逆に言えば、人類の15%だけを「世界」と思っているのが日本なのだ。

露西亞のウクライナ侵攻は世界史の大きな転換点になる予感がする。大きな軌道修正には多くの命が失われる。これまた学ばざるを得なかったことである。

父・母ときて、次は私の番である。図々しい話であるが、願わくばあと30年以上はこの世の移り変わりを眺めていたいものである。

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