7BookCoverChallenge -Day2

02 日記
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発売直後の脊髄反射はいけないと思いつつ、取り上げてみる。

【書名】『猫を棄てる 父親について語るとき』
【著者】村上春樹
【刊行年】2020年

「文藝春秋」2019年6月号所収。もっと最近に発表になったイメージがあったが、1年前くらいかと思った。

村上春樹が初めてといっていいくらいに、父親について語ったエッセイだ。父親については、「八月の庵」というエッセイで片々と語られていることからすれば、このエッセイはその続編といってもいいだろう。

「あとがき」的な一文(というか対談)が、作家・川上未映子との対談『みみずくは黄昏に飛び立つ』(新潮文庫)にある。

川上 お父さまについて書くことには、特別な義務感があったと。
村上 うーん。というか、一番大きいのは父親の戦争体験で、僕はそれを語り継がなくちゃいけないと思っていたということです。理窟で歴史がどうこうとか、戦争がどうこうと語るのは好きじゃないから、自分に即した実際の事をファクトで語るしかない。それが僕のやらなくちゃならないことだった。

 

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