一週遅れのプロ野球開幕!

4月5日 ナゴヤドーム
 中日 7-5 DeNA
  勝 又吉(中)
  S 田島(中)
  敗 須田(D)

昨夜、ドラゴンズのシーズン初勝利は、優勝と同じくらいの喜びでした。

毎年、シーズン前の皮算用の段階では、各投手の予想勝利数の合計が全試合数を超えるという不思議な現象が起こります。戦力を見る限り負けるはずがないのですが、ジャイアンツに3タテをくらわされた時点で、今年の全勝優勝を諦めました。優勝は諦めてません。

しかし野球って本当に面白いスポーツだと思います。

野球には、投球の専門家であるピッチャーがいて、捕球する専門家のキャッチャーがいて、さらに一塁付近を受け持つ専門家のファースト……(以下略)と、それぞれの役割分担がきっちり決まっています。よほどのことがない限り、お互いの役割を入り込む(レフトがキャッチャーの後ろで守るような)ことはありません。
また、さっきまで守る専門家だったプレイヤーは、その数分後に一人ずつ持ち回りでバッターという打つだけの専門家に豹変します。
これほどプレイヤーの役割分担が細分化されたスポーツって、野球(ソフトボールなどを含む)以外にあるでしょうか。
サッカーにはゴールキーパーという役割の人がいますが、野球ほど細分化されていませんし、持ち回りで交代しません。バレーやラグビーも然り。

さらに、あの絶妙な距離感。ピッチャーが投げた球をバッターが打ち返し、内野手が捕球し、一塁まで投げてファーストが捕るまでの時間と、打ったバッターが一塁まで走る時間が(ほぼ)同じ。ボールが飛んだコースやバッターの脚力によって、その判定も変わります。
またピッチャーが投げた瞬間にスタートした一塁ランナーが二塁に到達するタイミングと、それを刺そうとするキャッチャーからの送球が二塁に到達するタイミングもも(ほぼ)同じ。こちらもランナーの脚力やキャッチャーの技術によって判定が変わります。

加えて、あの複雑なルール。
スリーバントや振り逃げ、インフィールドフライなど、ケースに応じて細かい取り決めがあるかと思えば、それを判定するのは人間である審判の「感覚」だという曖昧さ。
要素がてんこ盛り過ぎて、プレイする方ばかりか見ているだけで頭の体操になるというものです。

さらにさらに、これほど細分化された役割と複雑なルールの筋書きのないドラマ(ときどき悲喜劇)が、グランド内に同時に二つと存在しない、たった一球のボールを中心に進んでいくのです。
さらにさらにさらに、ボールの縫い目が煩悩の数と同じ108である(数えたわけじゃないけど)ことを考えると、野球が単なるスポーツの領域を逸脱して、宗教的、あるいは修験道的な行いと言っても過言では……過言でした。

野球って本当に奇跡のようなスポーツだと思います。

ですから、ドラゴンズ優勝という奇跡があっても少しも不思議ではありません。
昨夜、今年のプロ野球がようやく開幕しました。
今年もドラゴンズから目が離せません。

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