いよいよ名人戦であるが、二日制なのに封じ手が存在しないとんでもない幕開けとなった。豊島二冠にしたらしてやったりかと思う。これで実質2戦連続の先手番だ。明日の指し直しも持ち時間が多く残っている。
名人戦は特別である。私にとっては、NPBでいう日本シリーズ、NFLでいうスーパーボウルのような存在である。竜王戦は賞金額を読売が積み上げて大型棋戦に仕上げたが、その前身は「十段」戦であり、名人とは比較にならない存在である。むしろ、差し込みがあった王将戦のほうがユニークな存在であったと思う。
戦前の予想では豊島押しが多数のようだ。天彦の二十世名人にも期待したいし、豊島の三冠王にも期待したい。名人に就いて以来、他のタイトルの挑戦者にすらなっていない佐藤天彦に対しては、しっかりしろと言いたいところだが、昨年、挑戦者の羽生を吹っ飛ばした力は侮れないし、A級を制した豊島も恐ろしく強い。
実質順位戦より長い持ち時間になった1日制の明日の指し直し局を大いに楽しみにしたい。
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