渡辺王将が評価値をジリジリあげて、また、最近の終盤状況から広瀬八段が断続的に最善を逃す流れがきていて、防衛王手は間違いなしかと感じたが、ここまでダイナミックな(+2000以上からの)逆転劇は久しぶりにみた。
先手番シリーズを後手番でブレークしたことで、一気に次局、広瀬新王将誕生が現実のものになってきた。
攻め合いに出た広瀬八段の110手目△7五桂、見事な受けの120手△2二香、さしもの魔王渡辺王将も一分将棋では人間の限界を示してしまい、馬王広瀬八段に猛烈に追い上げられ、ついにまくられて162手にて終局。
渡辺明は叡王をあきらめ、王将も譲位し、名人戦一本にターゲットを定めたのか。しかし、これでは豊島将之竜王・名人には通用するまい。