Olivia Newton-John女史 逝去

イルカ殺しのこともあって、必ずしも日本に好印象を抱いていなかったであろうことが残念だ。当ブログのAT40era(1972~1982)の彼女の曲のコメントを拾い上げて追悼とする。そう、この企画の最後を飾ったのがOliviaだったし、この企画中最大のヒットはPhysicalだった。ついこの間、こんなこと書いてたっけな。合掌。

0318 Let Me Be There-Olivia Newton-John73.12.15 : 31,24,17,13,9,9,8,7,6,7,10,15,25,39(764/764)[NEXT]ここでついにOliviaが登場する。カントリー風味の覚えやすいメロディを持ったこの曲は、彼女のルックスのよさもあって、大きなヒットになった。それにしても、アメリカには女性アイドルが一貫して少ないのは悲しいところである。

0414 If You Love Me (Let Me Know)-Olivia Newton-John74.05.11 : 39,31,25,20,15,11,7,5,5,12,10,27(629/1393)[PREV][NEXT]さわやかな春風のイメージで着実にトップスターへの道を歩んでいた74年のOliviaだが、この曲は前作の「2匹目のドジョウ」をねらって成功した。

0486 I Honestly Love You-Olivia Newton-John74.08.24 : 39,26,19,12,3,2,1,1,4,19(913/2306)[PREV][NEXT]前作までの2作がカントリー系の作りを意識したものだったのに対してこの作品では一転して本格バラードに挑戦、見事成功を収めてNo.1ヒットになると同時に彼女のスーパースターの座を作り上げた。邦題は「愛の告白」でここから日本でも大きく注目されるようになった。まあ、後半部分はやや作りすぎの感があると思うけど、売れて当然の曲ではある。

0604 Have You Never Been Mellow-Olivia Newton-John75.02.08 : 34,18,5,2,1,4,5,10,9,19,31(846/3152)[PREV][NEXT]邦題「そよ風の誘惑」。この曲の大ヒットで日本でも一気にスーパースターの仲間入りを果たした。確かに春にふさわしいさわやかないい曲である。同時にバラードで大きく当てた後、どう次の作品を用意すればいいかという戦略的な勝利を感じる。

0702 Please Mr. Please-Olivia Newton-John75.06.21 : 34,15,10,6,5,4,4,3,3,10,31,37(794/3946)[PREV][NEXT]前作「そよ風の誘惑」に続く「さわやか路線」で、この曲もそこそこ良かったため、めでたく5作連続のTop10ヒットを記録した。しかし、ここからがアーティストとして正念場なのである。

0781 Something Better to Do-Olivia Newton-John75.10.11 : 19,17,15,13,13,17,31(334/4280)[PREV][NEXT]えっ、何でこの曲が初登場19位? と思っていたらTop10にも入れず止まってしまった。やはり曲の内容が良くない。失敗といっていいだろう。ここから長いスランプにはいってしまう。邦題は「秋風のバラード」。

0842 Let It Shine-Olivia Newton-John76.01.03 : 36,34,30,30(114/4394)[PREV][NEXT]本格的な低迷に入ったことをうかがわせるチャート・アクションで、やはり前作の失敗が大きかったと思う。この曲に関しては曲自体は悪くはないのだが。

0905 Come on Over-Olivia Newton-John76.04.17 : 36,35,29,23,23,36(184/4578)[PREV][NEXT]独特の雰囲気を持った曲で、アーティスト・パワーがあった時期ならば当然もっと上位をねらえたはずである。

1001 Don’t Stop Believin’-Olivia Newton-John76.09.04 : 39,35,33,39(98/4676)[PREV][NEXT]不振期のOliviaに佳曲が多いのが皮肉だが、この曲はその中でもかなり印象的で、特に曲の途中でウラ声に移るところのメロディがよかった。

1095 Sam-Olivia Newton-John77.02.19 :40,36,32,26,24,22,20,20,35(296/4972)[PREV][NEXT]このころのOliviaの一連の「売れはしなかったけれど曲は良かった作品」の最も顕著な例ではないだろうか。切ないバラードで、彼女の声質にあっている。日本でもややヒットした。

1338 You’re the One That I Want-Olivia Newton-John & John Travolta78.04.08 : 30,19,11,9,7,6,4,3,2,1,2,4,11,14,33,31(1240/1240)[NEXT]昔も今もだいっ嫌いな曲で、OliviaはTravoltaとのデュエットとイルカですっかりアレルギーを起こしてしまった。ところがこれが大ヒットし、とくにイギリスでのヒットの仕方が凄かったのだが。

1409 Hopelessly Devoted to You-Olivia Newton-John78.07.22 : 35,26,18,11,11,7,5,4,4,3,3,7,10,19,34(965/5937)[PREV][NEXT]「Grease」からの快進撃は続いた、という感じですか。それにしてもこれが3位ねえ。やっぱり「売れた曲」と「いい曲」は一致しないということで思わず納得してしまうところである。でも耳に残る。

1429 Summer Nights-John Travolta & Olivia Newton-John & Cast78.08.19 : 29,21,15,8,7,6,5,5,9,10,12,37(711/1951)[PREV]全米の最高位第5位はまだ許せるとしても、全英ではこの曲、何週間もNo.1に輝いているからイギリス人の感性はよくわからないものだ。うきゃきゃ、うきゃきゃというくりかえしも嫌だったし、後半のしつこいことこのうえないスローに落ちる部分も嫌いだった。生涯でもTop40史上嫌いな曲ベストテンの上位を飾るのは間違いなし。

1502 A Little More Love-Olivia Newton-John78.12.09 : 35,26,19,*,13,11,8,6,4,4,3,3,5,6,9,10,20(1115/7052)[PREV][NEXT]数年にわたったスランプを「Grease」の成功などでとりあえず乗り越え、この曲のヒットで完全に勢いを取り戻した感が強い。この曲は、内容的にもここ数年のOliviaの中でもっとも充実している、というより80年代に続く「ヒット曲の作り方」をつかんだ感があった。

1593 Deeper than the Night-Olivia Newton-John79.05.05 : 35,25,18,16,12,11,29,37(332/7384)[PREV][NEXT]70年代の最後のTop40ヒットとなるのがこの曲で、比較的正攻法で勝負している作品である。でも、思ったほどの成績は残せなかった。ところで、いつぐらいだっただろう。彼女が「イルカ」問題で日本人を敵に回したのは。あれは確か、「美味しんぼ」の登場するかなり前のことのはずである。あの頃から、Oliviaに対して距離がおかれてしまった。

1818 I can’t Help It-Andy Gibb & Olivia Newton-John80.04.19 : 32,21,17,14,13,12,12,24(380/380)いかんなあ、Oliviaと組んでは。これを出されてから後、一挙にAndy Gibbへの思い入れが「終了」してしまうことになった。Barbraと組むのもいやだが、Oliviaのインスタント・デュエットものも嫌いだ。組んだアーティストの生き血を吸う、ポップス界の「蛭」的な存在である。

1853 Magic-Olivia Newton-John80.06.14 : 36,24,16,14,8,7,2,1,1,1,1,3,6,13,27,27(1526/8910)[PREV][NEXT]実に久しぶりのNo.1で、振り返ってみると「Have You Never Been Mellow」以来である。よくぞ70年代後半のスランプを乗り切ったものである。たいしたものだ。やはり、これだけメリハリのある曲をていねいに歌えば、いい作品に仕上がるということか。何よりこの曲のNo.1に価値があるのが、正攻法での勝負での勝利だということであろう。

1901 Xanadu-Olivia Newton-John & ELO80.08.30 : 31,26,17,12,11,10,8,8,17,27(514/9424)[PREV][NEXT]ELOのキラキラとしたサウンドにOliviaのやけに明るいヴォーカルが見事に調和したナンバーで、曲としては成功していた。ただし、Olivia主演の同名の映画の方は、私はもちろん見る気になれなかったので正当な評価は差し控えるが、当時、けして高い評価が得られていた感じはしなかった。

1958 Suddenly-Olivia Newton-John & Cliff Richard80.11.22 : 39,35,30,28,25,23,*,21,20,24,38(366/9790)[PREV][NEXT]Barbraほどではないが、この人もこうしたインスタント・デュエットのシングルが多い。ただ、Barbraよりははるかに不快感がないのは、あくまで、自分の女優としての活動を含む表現活動に必要な相手と組んでいる感がするからであろうか。この曲も映画「XANADU」からのヒットである。(たぶん、松田聖子はOliviaのような成功イメージを抱いていたのではないだろうか)

2144 Physical-Olivia Newton-John81.10.17 : 31,26,23,14,3,1,1,1,1,1,1,*,1,1,1,4,7,8,9,17,31(2632/12422)[PREV][NEXT]でました。歴史的大ヒット曲「Physical」である。エアロビクスの大流行という時代的現象にのったか、この曲が巻き起こしたかはさておき、ビデオクリップのインパクトもあわせて、こんなになってしまったわけである。「素」のポイントランキングでは72年10月からの10年間でこの曲がおそらく1位になるだろうが、まあ、お祭りソングとはこんなものだろうか。でもこの曲、少なくてもこれほどの大ヒットを記録するまでは、「エッチ系キワモノ」と私はとらえていたりしていた。

2217 Make a Move on Me-Olivia Newton-John82.02.27 : 39,19,17,7,6,5,5,5,13,24(594/13016)[PREV][NEXT]「Physical」の興奮冷めやらぬうちにだしたのがこれで、最高位5位というのはやはり「余波」と言われても仕方のない好成績である。こういう楽な商売には賛同しかねる。

2356 Heart Attack-Olivia Newton-John82.09.25 : 39,(13,11,9,6,6,3,3,3,3,16,16,24)(22/13038)[PREV]「Physical」以来の流れを組むメリハリのきついアップテンポの曲で、最高位3位を記録した。この曲が私のこの企画での最後のエントリー曲になるわけで、その意味では感慨深いはずなのだが。

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