こういう将棋はゆっくりAbemaTVなどのインターネットテレビでじっくり最初から最後まで鑑賞したいものだ。が、この歳になってもフルタイムの勤め人であるから、定時過ぎに休憩フロアにてスマホ経由で部分的に観るしかないのが苦しいところである。
19時51分渡辺二冠投了。勝勢に近い優勢を築いていて、よほど悔しかったのだろう、渡辺二冠の喋ること喋ること。豊島棋聖は渡辺二冠の様子から視線をはずすことなく寡黙に盤面の指し手を示して、対戦者同士にしかわからぬ対話を始めていた。
タイトル戦先手番成績では・豊島将之 現在 9連勝中 ・渡辺 明 現在 7連勝中
おそらくこのシリーズ、後手番でブレークした者が勝つだろう。そして、その後手番で豊島棋聖がいきなりブレークした。
渡辺二冠大優勢と思われる場面でも時間をつぎ込んでソフト最善に近い手をバンバン放つ豊島棋聖は、やはり現在の序列最高位に相応しい。
名人戦でも順位戦でもそうだったが、棋聖は実にいい感じで角を使う。一度優勢になったらそのまま逆転を許すことのない渡辺二冠をひっくり返す豪腕は全盛期のマイク・タイソン並みではないか?見かけからは全くそうは見えないが。もっとも将棋の腕力は見かけでわかるものではない。
30手目に現れた両者の銀2枚が盤面中央のスクエアでにらみ合う姿は大変美しい。「今の渡辺は終盤間違えない」の呪縛が解けて他の対局にも影響及ぼす可能性がある。とにかく今の渡辺二冠を後手で負かすのは途方もないことである。
【追記】
こんなに面白い対局は1秒も報道しないのに、どうでもいいノンタイトル九段の最多勝のニュースを延々とやるNHKに受信料など払いたくないな。
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