唖然とする思いの夕食休憩直後の魔の手で後のない豊島竜王・名人 第78期名人戦七番勝負第5局2日目

最近の豊島竜王・名人のやらかしの多さは残念でならない。大事な本局でもそれが出てしまった。「序盤・中盤・終盤隙が無い」ではなく「中盤・終盤隙だらけ」である。応援する身にも辛い敗戦であった。中盤でやらかしても何とかする力はある。しかし、終盤への入り口以降で出てしまっては取り返しがつかないのが将棋である。

問題の局面。ここでは歩切れ解消、後手の攻撃の拠点を根こそぎ奪わんとする▲8六飛成を確信して、私も18時30分の対局再開を待っていた。が、指されたのは▲8一飛成。△8二銀を好手と解説陣は言っていたが、こんな手がみえない名人では正直不安である。竜を失い玉近の△8七歩成も生じて、一気に必敗になってしまった。

  △7三玉の局面

本当にもったいない。▲8六飛成でリードを保ったまま、まだまだ長い戦いでいい将棋が続いただろう。これで、あと2局、渡辺明に連勝するしかなくなった。出遅れて8月から参加するA級順位戦は敗者にとって誠に過酷である。渡辺明相手に敵失を期待することはできない。落ち着いて一手一手を選択してほしい。

今日はあまりにも落胆したので更新が特に遅くなってしまった。

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