竜王戦の醍醐味は名人戦・順位戦のようにまどろっこしくないところだろう。竜王戦では基本トーナメント戦で、どんなに下のクラス(1組から6組まである)からでも勝ちあがりさえすれば1年で竜王への挑戦、獲得は可能なのである。
⇒竜王ランキング戦・決勝トーナメントについて
対して歴史ある順位戦は年単位のリーグ戦を勝ちあがっていかないといけない。まずC2に上がる(四段になる、竜王ではアマでも出場権あり)までが一苦労で、これは年に4名しか上がれない。そこから1年ずつ、⇒C1⇒B2⇒B1⇒Aまで4年かけてあがって初めて挑戦権のチャンスが与えられる。最短で5年かかる。
⇒名人戦・順位戦について
藤井聡太はあろうことかC1で昨年足踏みしてしまった。名人戦でなくても最年少タイトル挑戦、獲得ともリミットが見えてきた。正念場である。と、この話は長くなるので一旦おいといて。。。
無事に今年も竜王戦の決勝トーナメントに藤井聡太が出てきた。菅井の先手中飛車を撃破してのランキング戦3連覇は木村一基九段、永瀬拓矢叡王に続き史上3人目。これだけでも近い将来、タイトル戦の常連になることは確実ではないかと思う。
そして、決勝トーナメントの予想だが、これほど面白いトーナメントはなかなか見られないだろう。斎藤慎太郎王座以外のタイトル保持者が全員出場、その他前名人(天彦)前竜王(羽生)前王将(久保)将棋の強いおじさん(木村)二歩自爆(橋本)元A級NHK杯優勝者(鈴木)ら。
トーナメント表の左からいくと、そろそろ藤井聡太に出てきてもらいたいが、豊島3冠と渡辺2冠のどちらかだろう。右側は名人失冠後の復活にはこれ以上ないチャンスの天彦九段と永瀬叡王のどちらかだろう。挑戦者決定戦はこの4名のうち2名、豊島3冠が棋聖位を防衛すれば豊島、渡辺2冠が奪取すれば渡辺ではないかと思う。
渡辺明は決勝トーナメントに進出した年は全て挑戦権を得ている。すでに11期も保持していて竜王と言えば渡辺明と連想するミーハーではない将棋ファンは多かろう。個人的には豊島将之を押したいが、現時点ではまだ渡辺明のほうがまだ少し強いのではないかと思う。名人になって棋力にタイトルがようやく追いついた豊島将之が棋聖戦で強敵渡辺明を退ければ話は別で竜王・名人を含む大四冠の可能性も出てくる。
このトーナメント表の面子では広瀬竜王はかなり苦戦することは確実ではなかろうか。
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