立花隆氏、逝去 知の巨人の大量読書術「人間の脳は、すごいよ」

膀胱癌になっていたことから、近い将来こんな日が来るだろうと考えていた。最近の風潮だろうか、逝去して2か月弱、今日まで一般人は誰も知らなかった。

立花隆氏で印象に残っているのはその高度な知性を感じさせない圧倒的にわかりやすい文章そのものである。このようなアウトプットを生む力こそ知性なのだろうと思う。妻と見に行った文京区のねこビル、私もこんなビルに住んでみたいと思ったものだ。1975年の『中核 vs 革マル』から2015年の『死はこわくない』までは大部分読んでいる。これら一冊一冊が生まれるまでにどれだけの取材と文書があったのかと思うとそら恐ろしい。

『田中角栄研究』『文明の逆説 危機の時代の人間研究』『日本共産党の研究』『ジャーナリズムを考える旅』『アメリカ性革命報告』『農協』『ロッキード裁判傍聴記』『田中角栄いまだ釈明せず』『宇宙からの帰還』『「知」のソフトウェア』『青春漂流』『論駁 ロッキード裁判批判を斬る』『脳死』『脳死再論』『同時代を撃つ 情報ウオッチング』『サイエンス・ナウ』『サル学の現在』『脳死臨調批判』『電脳進化論 ギガ・テラ・ペタ』『巨悪 vs 言論』『臨死体験』『ぼくはこんな本を読んできた』『インターネット探検』『脳を究める』『立花隆の同時代ノート』『インターネットはグローバル・ブレイン』『立花隆・100億年の旅』『100億年の旅2 宇宙・地球・生命・脳 その原理を求めて』『100億年の旅3 脳とビッグバン』『人体再生』『21世紀 知の挑戦』『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本』『東大生はバカになったか 知的亡国論+現代教養論』『解読「地獄の黙示録」』『「田中真紀子」研究』『「言論の自由」VS.「○○○」』『イラク戦争・日本の運命・小泉の運命』『シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界』『思索紀行 ぼくはこんな旅をしてきた』『エーゲ 永遠回帰の海』『天皇と東大 大日本帝国の生と死』『滅びゆく国家 日本はどこへ向かうのか』『ぼくの血となり肉となった500冊 そして血にも肉にもならなかった100冊』『小林・益川理論の証明 陰の主役Bファクトリーの腕力』『立花隆の書棚』『自分史の書き方』『読書脳 ぼくの深読み300冊の記録』『四次元時計は狂わない 21世紀文明の逆説』

私が立花隆氏関連で一番面白いと思ったのは立花隆秘書日記 佐々木千賀子著である。立花氏の博覧強記ぶり、かつ、俗物ぶりが垣間見られる最高のエンターテイメントである。

生前語っていた“知の巨人”の大量読書術
分野も時間も軽々越えた“知の巨人”

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