つい2〜3日前のことになるけれども、東京国際フォーラム・ホールAで開催された『ラ・ラ・ランド Live in concert』へ行ってきた。謂わば、生演奏つきの映画上映会である。
僕は、このミュージカル映画を数年前にDVDで鑑賞して以来の大ファンで、その後、Blu-rayを買い、海外から完全版のサントラCDも取り寄せた程である。あと、電子書籍でスクリーンプレイ(つまり台本。もちろん英文)も持っている。
そして今回、オーケストラとジャズバンドやコーラス隊の演奏を聴きながら映画も鑑賞できるというこの催しのチケットを購入して以来、きょうの日を大変心待ちにしていた。
先達ての投稿の通り、今月初めに新型コロナに感染発症したのだけれども、どうか自宅療養期間がこの日と被りませんように、と僕は祈るような気持ちで日々を過ごしたものである。幸い、その6日前に自宅療養は無事終了したのであった。
しかし、新型コロナが治っても、5〜6kg減った体重はまだ殆どそのままだし、体脂肪率は2/3程も下がった。加えて、体力もまだまだ回復していない。だから、道すがら電車に立ったまま乗っているのも少し辛かったのである。
それがどうであろう。会場に行き、この生演奏付き『ラ・ラ・ランド』が開催されるや、僕は自らの不調を全て忘れたかのようであった。先ずは、MCの前説による演奏家の紹介で、気分が嫌が応にも高まる!
何と作曲者であるジャスティン・ハーウィッツ氏自身による指揮と、サントラのレコーディングに付きっ切りで参加したというピアニストがご出演なのである。まるでこれは音楽の完全再現ではなかろうか、と思ったくらいだ。
そして、映画本編にはなかったOverture(序曲)が、作曲者自身によるタクトによってフルオーケストラで流麗に奏でられ、この映画のあの有名なオープニングへと繋がっていく。
(これ、見かけ上は、一本の長回しで撮られていることにお気づきになりますかな…?)
僕は、ロサンゼルスのハイウェイ上で撮影されたというオープニングのこのシークエンスを嘗てちょっとチラ見しただけで『ラ・ラ・ランド』の虜になったものである。どうぞ、この部分だけ切り取った動画を是非ご高覧あれ!
今回のステージ上では、このオープニングの最中に男女の若きダンサーたちが曲に合わせて華麗に踊って場を盛り上げた。実にゴージャス且つ可憐な演出だと感じた。感激のあまり、滂沱の涙が両のまなこから溢れるかと思った程だ。
劇中は、フィルムにピタリと合わせた演奏に加え、このように場面に応じてダンサーたちが舞い、加えて花火や色とりどりのライティングが舞台へ更なる彩りを添えていった。
最高の映画が、最高の演奏と最高の演出で我々を銀幕の内側へと誘ってくれる。嗚呼、新型コロナを克服して良かった、きょうはそんな僕への最大限の慰めになったなあと、この観劇の機会を与えられた僥倖に感謝したのである。
映画本編が半分終わると休憩となり、その後にはEntr’acte(幕間の演奏)が披露された。これも映画本編にはない、今回だけの演奏であろう。
また、上映後にはアンコールとして、サントラの曲中から特別にジャズアレンジされた一曲がバンドで演奏された。特にトランペットのソロが効いている、ご機嫌のチューンであった。
この曲について、作曲者のハーウィッツ氏はMCで、「(日本に来てから)ホテルの部屋でアレンジスコアを書いた」と英語で言っていたように聞こえたけれども、さてどうだろう。(通訳の方はそこまで和訳していなかったようだけれども)
いつものように、感想がちょっと長くなってしまったw まあ、語るべき言葉が尽きないくらい実に大盛況の上映会だったのである。行って本当に良かったと思う。
しかし唯一、惜しむらくは、折角のオーケストラの生演奏がPAを通してステージ両脇の大スピーカーから流れていたことである。まあ、このお陰でジャズバンドの演奏や映画本編の音声と上手くミックスされて聞こえるという効果があったのだけれども。
あとは、実のところ東京国際フォーラム・ホールAがオーケストラの演奏に適した音響特性ではないので、隅々の観客まで満遍なく聞こえるようにという、この会場特有の配慮も勿論あっただろうと思う。
(本当は、出来れば東京オペラシティ・タケミツメモリアルでやって欲しかったくらいであった…キャパが大幅に限られるけれども)
しかしながら、そんな多少の不満(?)を補って余りある素晴らしい催しであった。この日は、このようにして最高傑作ミュージカルである『ラ・ラ・ランド』に関する僕の記憶が更に美しく上書きされ保存された一日だったのである…。
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さてさて、僕は新型コロナの後遺症(?)にもめげず、英検1級の勉強にも引き続き力を入れています。何故か、集中力を持続させる力が減退したので、自宅療養期間中も含めて、今はリスニングパートの問題ばかりをやっています。これならば、音声が流れてくるペースで学習を進められますからねw
読解の勉強に関しては、下のリンクの参考書を入手して読み進めています。国立や私立の最難関大学受験生向けに書かれたものなのですが、英文読解のためのルールが100項目に分類されていて読みやすく、僕のような英検1級取得を目指している者にも学ぶところがあります。「あー、こういうのあったよね」という感じで、文法や文構造を確認していく感じですね。こういった知識を強化しておくことによって、複雑に入り組んだ英文も意味を取り違えることなく正しく理解していくことが出来るのだろうと思うのです。そのような意味において、この本は英検1級や準1級の受験者にもお薦め出来るでしょう。
『大学受験スーパーゼミ 徹底攻略 英文解釈の技術100[CD付新装改訂版] (大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』
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