立花隆『武満徹・音楽創造への旅』が、頗る面白い。図書館で見つけて、借りたのだ。
これは、25年くらい前に『文學界』で連載された、立花隆による武満徹への100時間に及ぶというインタビューを、昨年書籍化したものなのだそうだ。20年以上前は、僕も独学の身で、どうにかこうにか、音楽の仕事をしていたものだった。出来れば、その時分に読んでおきたかったなあ…と感じてしまう。
そんな、独学の徒ならば共感してしまうエピソードの数々。いや、僕は武満徹先生とは全く異なって、天才でもなんでもない、ただの凡人なのですが…。
何といっても、780ページもある分厚い本(しかもページ本文は2段組)なので、全部読み終えるのに相当かかりそうだ。一体、図書館で何回借りることになるのか?
いっそ買ってしまって、生涯の友とする書籍たちの群れに加えるとするか。4,000円以上するけれども、それだけの価値はある本だと思う。
もう一冊は、『グレン・グールド発言集』。つまり、こちらはグールドのインタビュー本。これもまた、面白そう。
この本の装丁を一瞥して、「これは如何にも、みすず書房っぽいなあ」と感じたのだけれども、果たして、本当にそうだったw 昔から、みすず書房の本は何故か、装丁を見るだけで出版社が分かってしまう。特に、何か個性的という訳でもないのに。
それは、題字や裏表紙で使っている活字の形のせいだろうか?それとも、本の佇まいが全体的に地味なせいだろうか?(そういえば、書名も地味だ…) この本は、6,000円近く(税込み)もするのだけれども、お値段の高さもまた、みすず書房のいつもの特徴だなw
『グレン・グールド発言集』
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