キース・ジャレット『サンベア・コンサート』を買ったけれども…(後編)

(…前回の続きです)

ずっと、レコードやYouTubeで聴いてきた、キース・ジャレットの『サンベア・コンサート』の国内盤CDボックスを、中古で買った…というのが前回のお話。

届いた段ボール箱を開けて、中身を確認してみたところ…

な、なんと、そのボックスの中の6枚のCDがいずれも、未開封だったのだ!

つまり、中身は6枚とも、シュリンクを被ったままの、謂わば新品だったのである。(上の写真からも、見て取れると思う) 前の所有者は、どんな理由だったのか、全てを未聴のまま売ってしまったのであろう。

この、今ではもう、国内盤が新品では殆ど入手不可能のセットを、僕は図らずも、こんな状態で手に入れてしまって、さて、どうしたものか…。かえって困ってしまった。
取るべき選択肢は、ふたつ考えられる。このまま、何もなかったかのように、普通に開封して聴くか。それとも、ちょっと珍しい、未開封品として、改めて何処かへ転売してしまうか…w

そこで僕は、作家の東良美希さんの、ブログか何かのエントリに、このことを書き込んだ。
実は、僕が今回、このCDボックスを買おうと決めたのは、東良さんのブログに、かつて東良さんが新宿でこのセットを、ときめく気持ちで買って帰った思い出がある、と書かれていたのを読んだからなのだ。それで僕も同様に、ときめく気持ちでw、ネット注文したのである。

すると、東良さんは、「CDには、多くの人たちの手間や気持ちが詰まっていますね。そして、その時代の音が密封されているのです…」等々というような(…うろ覚えでゴメンなさい…)あたたかいご返事を下さった。それを読んで、僕の心は決まったのである。
そこで僕は、6枚の中でいちばん聴きたかった、アンコールの演奏が収録されているCDを、大きく息を吸い込みながら、意を決して開封したのだ。やはり、その演奏は、CDで聴いても格別であった。(それまではずっと、YouTubeで聴いていた。ちなみに、アンコール演奏は全て、何故かレコードには収録されていない)

そういえば、去年だったか、すぎやまこういちのドラゴンクエストのCDボックスセットを、(今回と同じ店から)中古で買ったときにも、未開封のCDが1~2枚入っていたことを覚えている。
こういうものを新品で買う方は皆さん、全部を聴く前にさっさと売ってしまうものなのだろうか?はてさて、不思議なものである。

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上述のドラゴンクエストCDボックスは、これ。

『交響組曲「ドラゴンクエスト」場面別I~IX CD-BOX』
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