前回の続き…。オーディオ弄りの4日目である。
この日は、塾が倉庫がわりに使っているマンションの一室(やや散らかっているw)で作業した。先ずは一旦、先達て塾の方へ運んだパワーアンプやCDプレーヤー等を再び、このマンションへ運んで戻したのだ。
その一室で今回、動作確認をすることになったのは、30年くらい前の米国製、巨大平面スピーカーである。ついに登場した大物だw メーカー名は、アポジーと言う。発売当時のお値段は、左右ペアで60万円。
そして、何と重さが片方だけで30kg以上もあるらしい。部屋の中を移動させるだけで、僕はすっかり汗だくになってしまったw 気軽に引き受けたけれども、こういうときには独りでの作業は辛いものである…。
しかも、前回も書いたように、このスピーカー、小さな脚の部分が片方ずつ壊れているので、自立できないのだ。仕方がないので、ソファの前に立て掛けて作業することにした。万一倒れて来たら大変であるw
加えて、背面を見ると、プラスマイナスの接続端子が何故か2組付いている。あと、謎のトグルスイッチもある。そんな訳で、当初はパワーアンプとの繋ぎ方すら分からなかった。
でも、良くしたもので、ネットには情報がある。とある英語のサイトでマニュアルを見つけることに成功したのだ。プリントアウトしてみると、文章はタイプライター打ちで図面は手書きという書類だった。時代を感じてしまう…。
この図面を見て、僕はこのスピーカーとパワーアンプとの繋ぎ方を理解した。マイナス端子同士、およびプラス端子同士で先ずはジャンパー線を渡してやれば良いのだ。その場で短い線を切って作り、それぞれ繋いだ。下の写真の、緑色の線がそれである。
それから、通常のスピーカーケーブルでパワーアンプと接続。この辺の手順は、3日目と全く同じである。そんなこんなで準備が整い、CDプレーヤーを鳴らせる段階まできた。CDを掛けて、恐る恐るミキサーのスライダーを上げる…。
すると、えも言われぬ程のクリアなサウンドが聞こえて来た。これは凄い!言ってみれば、スーパー・ウルトラ・ナチュラルであるw 原音に忠実な再現とはこのことを言うのだろう。部屋の空気の色が変わったかのような気さえしてきた。
3日目のときと同様、またキース・ジャレットやらツィマーマンやら、ピアノの音楽を暫く堪能。あと、オーディオテスト用CDも掛けてみたのだ。
そのCDには、人間の可聴範囲である、20Hzから20KHzまでのスイープ音が収録されている。このアポジーのスピーカーは、何と可聴最低音の20Hzもズズズーンと明瞭に出音した。僕は生まれて初めて、こんなにはっきりと20Hzの音を聴いたのだw
他に、パイプオルガンの曲やエスニックのヴォーカル&パーカッションの音楽も再生してみた。それらの音楽の再現性もまた凄まじい。まるで目の前でパフォーマンスされているように聞こえるくらいなのである。
こうして、綿密な(?)調査と試行錯誤の結果、大物のスピーカーを無事鳴らすことが出来た。これは、後日のCD鑑賞会が楽しみだ。さて、皆さんからどんな感想が得られるのか、とくと見ものなのであるw
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