日曜日の午前中は、エンニオ・モリコーネのCDを返却するために、隣市の図書館へ行った。すると、そこでリサイクル本のフェアをやっていたのである。除籍になった本が貰えるという催しだ。以前も、利用したことがあった。
さて、今回は何を貰って行こうかな…と物色すれども、一見したところ、目ぼしい本は特に見当たらなかった。でも、懐かしの江戸川乱歩の少年探偵団など3冊を入手。中でも、「音楽の友」は、武満徹の特集が載っていた号が見つかってラッキーだった。
それから帰宅後、ちょっとメールでもチェック…と思い、iPad mini2を手に取る。普段、これはリビングのテーブルの上に置いてあるのだ。しかし、このiPad miniがうんともすんとも動かなくなっていた。
まず、画面が真っ暗のまま、何も点かないのである。電源ボタンやホームボタンを長押ししたり、ケーブルを充電器に挿したりしても全く反応せず。単なるバッテリー切れとは明らかに違う様子だ。
ああ、これが俗に言うIT機器の突然死だな…はてさて、次回からのブログ更新をどうしよう…とか、買い換えたら幾らになるだろうか、それよりもデーターなどを移行させる手間と時間は?…とか色々と頭の中を巡った。
どうにもならず仕方がないので、iPad miniはもう放っておき、うさぎを遊ばせるために外に出た。気分転換のようなものである。家にいた息子と娘に僕は、iPad miniが急に動かなくなっちゃったよ、と告げておいた。
外では、やや曇天の、余り晴れ晴れとしない天気の下で、うさぎが楽しそうに遊んでいる。最近は、前足で土をかいて、穴掘りの真似事のようなこともするようになったのだ。
すると、その間に、息子がiPad miniの起動を成功させたのである。「使えるようになったよー」と、外まで持って来てくれたのだ。どうやったの?と聞いてみると、電源ボタンとホームボタンの同時長押しをしたのだそうだ。
なるほど、同時押しかあ、それは試していなかったなあ…持つべきものは、やはり理系の息子だなあw、と文系の僕なんかは、これだけで感心してしまう。こうして、いまiPad miniを再び使うことが出来ているというわけ。有難や、有難や…である。
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さて、僕にとって好きな映画作品は、それこそ数限りなくあると思うけれども、どーーしても一本だけに絞ってくれ、と言われたら、迷わず『アマデウス』を挙げるだろう。
これは、20歳くらいのときから一貫して変わらない。物語、演技、音楽、画面の各要素が限りなく最高水準で揃っている、まさに完璧に近い作品だと思っている。
その『アマデウス』の監督の、ミロス・フォアマン氏が亡くなった。86歳である。
(出典:産経ニュース「映画『アマデウス』『カッコーの巣の上で』 フォアマン監督が死去)
そういえば、先日たまたま、SNSのニューヨーク・フィルハーモニックのエントリで、『アマデウス』の主演俳優であったトム・ハルス氏の近影を見たばかりだった。
監督が亡くなる前日だっただろうか、スクリーンで映画を観ながらオーケストラ生演奏を聴くという上映会がNYで開催され、特別ゲストで来場したのだという(下のスクリーンショットの右がトム・ハルス氏)。
(出典:Facebook・New York Philharmonic)
かつてのモーツァルト役も、(失礼ながら…)もう年齢相応に老けたように思う。何と言っても、かの名作は、制作されて30年以上も経つのである。
監督を偲びつつ、改めて『アマデウス』のディレクターズ・カット版を観た。豪華絢爛な画作りや、効果的で見事な音楽の使い方、目つきひとつで心情を表現する巧みな演技陣など、見どころ聞きどころの実に多い、これは名作中の名作と言えるだろう。
『アマデウス ― ディレクターズカット スペシャル・エディション』(DVD)
一方で、こちらもミロス・フォアマン監督の、もうひとつの名作『カッコーの巣の上で』。20数年前、僕はかみさんと知り合ったときにお薦めされたことを、今でも覚えている。
しかし、何と未だ観たことがないままなのである(…酷いものだw)。そういえば、先週、図書館に行ったら置いてあった。この作品についても、監督を偲んで、ぜひ今度借りて観てみよう、と思う。
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この『カッコーの巣の上で』は、精神病棟の物語という設定ですが、チェコの「プラハの春」のメタファーだという説もあります。ミロス・フォアマン監督は、チェコの出身。『アマデウス』の撮影で使われた古く趣のある町並みも、プラハの市街地を利用した、というのは有名な話。きっと、祖国愛がとても強い監督だったのでしょう。
『カッコーの巣の上で』(DVD)
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