ニコン P900の「シーンモード」機能を使って、打ち上げ花火を撮影してみたのだ…

前回まで、高尾山の山登りについて書いてきた。続きはまだまだあるのだけれども、ここで別の夏の話題を…。

僕の愛機、ニコン P900は、通常の撮影モード以外に、「シーンモード」という機能として、様々な場面に応じたモードを内蔵している。僕がよく使うのは、何と言っても、トワイライト撮影モードだろう。このブログでもお馴染みだと思う。
他には、クローズアップ撮影もよく使う。これは、謂わばマクロモードの一種である。花の近接撮影に使うと、色彩や輪郭が明瞭に撮ることが出来て便利だ。あとは、タイムラプスも、星の日周運動の撮影によく使っている。

上は、P900の使用説明書より抜粋。「シーンモード」の内訳である。これだけ多くのモードを内蔵しているのだけれども、僕がまだ試したことのないものが、幾つもある。機会があれば、それらの効果も是非試してみたいものだと思う。

さて、先日、地域の花火大会があった。夏のこの時期になると、毎年開催されるのである。確か昨年は、iPad miniに外付けの望遠レンズを取り付けて撮影した。それについては、このブログにも、写真と共に載せた。(そのページは、こちら
昨年は、家の窓から、そのようにして撮影した。今年も、昨年と同様に、iPad miniに望遠レンズを付けて、というスタイルでも良かったのだけれども、今回は何と言っても、ニコン P900という心強い味方がいるのだw

P900には、上に書いたように、「シーンモード」が内蔵されている。その中のひとつに、何と、打ち上げ花火撮影モードがあるのだ。これを試さない手はないではないか。
…という訳で、僕は、P900をバックに入れ、片手には三脚を携え、家の窓からよりも良く花火の見えそうな場所を求めて出掛けたのである。

歩いている途中で、花火大会が始まり、試し撮りをしながら場所を決めていった。街灯や照明などが構図に入ると、やはりどうしても写真がその光で白飛びしてしまう。周囲になるべく何もない所が望ましい。
そこで、見物客が多く集う公園の中に入ってみた。池のほとりに空いている場所がある。そこで撮ってみると、周囲に街灯がなく、公園内の樹木も邪魔になる高さではないので、花火が上手く写真に収まってくれる。

ただ、少し遠くにある電線が、何とも邪魔であった…。しかし、今から場所を変えるのも、時間的に厳しいと思ったので、P900を三脚に据え、そのまま撮影を続行したのである。

この打ち上げ花火撮影モードは、シャッタースピードが4秒、絞りはF8、ISOは100で、それぞれ固定である。僕のやることといったら、数秒おきにシャッターを切る…唯これだけである。超便利な機能だと思うw
但し、花火が綺麗に開く瞬間と上手くタイミングを合わせなければならない。闇雲にシャッターを切り続けても、闇夜に落ちる火の粉が写っているだけ、という写真になりかねないのである。

あとは、連続して打ち上げた場合、2発目3発目…となってくると、空中に煙が残存してしまう。これが写真に写ると、上のように、ちょっとぼやけたような花火に見えてしまうのである。
つまり、打ち上げ花火の撮影は、1発目が勝負なのである。何発かの打ち上げの後、小休止があり、その間に空中の煙が払われる。その次の1発目のタイミングを計るために、とにかく耳を澄ませて「ドン」という音を注意深く聞くのだ。

もし風がやや強いときであれば、空中の煙は直ちに払われる。でも、その代わりに、開いたあとの花火が風に流されやすくなるのだ。上の写真では、花火の光の一部が少しジグザグになっている。多分、風によって微妙に流されていていたのだろう、と思う。
花火全体が一方向に上手く流されてくれると、それはそれで綺麗な写真になりそうなものだけれども、このような中途半端な流れ方は、余り美しいとは思えないのである。まあ、風は自然現象なので、如何ともし難いのだけれども…。

僕は、子供の頃に毎年、打ち上げ花火をほぼ真下から眺めるという機会があった。夏になると、近所の釣り堀センターが主催して、田んぼのあぜ道から、花火を打ち上げてくれたのである。
それは、約100〜200mほど向こうの距離で打ち上げていたので、僕たちは家の前から顔を殆ど真上に向けて見物した。それはそれは大輪の花火だったのである。それが毎年夏の、楽しみのひとつであった。

今回の花火大会では、会場内のアナウンスを聞くと、どの打ち上げ花火についても、「スターマイン」であるとか、「スーパースターマイン」であるとかいうような紹介をしていた。
そのネーミングのためかどうか分からないけれども、花火によっては、上のように、光が綺麗な星型に写ってくれるものがあるのだ。または、ひょっとすると、P900の打ち上げ花火撮影モードに、そのようなクロスフィルターが入っているのかも知れない。

まあ、それにしても、ニコン P900の、打ち上げ花火撮影モードは、他の撮影モードに劣らず、これまた、実によく使える機能である。P900は、何と賢いカメラであろうか…。
まあ、欲を言えば、シャッタースピードは4秒固定ではなく、6秒くらいまで引っ張りたいなあ、なんて思うこともあったけれども、カメラ本体のスペックを思うに、4秒でも十分頑張っているのだろう、と思う。

次回、打ち上げ花火を撮影するときには、事前のロケハンを念入りに行って、電線のなるべく写り込まない、もっと良い場所を狙ってみたい。それは、また来年のことになりそうだけれども…。

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