Volca FM、これが第4弾。『ブレードランナー2049』のあの場面で流れる、「Tears In The Rain」という曲なのだ…

トップの写真は、弓道教室を行なっている総合体育館の隣の建物に飾ってあった巨大埴輪。

どのくらい大きいかと言えば、馬(もしくはサイ?)の埴輪の方は大人が跨がって乗るのに丁度いいくらい。(でも、跨ってはいけないw)見た感じでは、本当に素焼きで出来ているようだった。
埴輪はいずれも、1m半くらいの高さがある台に飾られていたのだけれども、ガラスのカバーなどは特にない。うっかり何か物が当たったら壊れてしまうのではないか、と思ってしまう。でも、なかなか可愛らしい巨大埴輪だ。

後ろに回って見ると、何とお尻にも穴が空いているw 動物の埴輪を後ろから見るのは初めてだけれども、こうなっているのは普通のこと?埴輪は、目口鼻など穴が多いものである。でもまさか、こんなところにも空いているとは…。


さて、先達ての投稿で、制作の顛末について書いて以来、このブログでの公開を数日引っ張ってきたものがある。Volca FMを使って作った、『ブレードランナー2049』の音楽。曲名は「Tears In The Rain」だ。

週末の間に曲データをPCに入力し、日曜日の夜には録音を行うところまで来た。でも、台風による嵐の影響で、ICレコーダーへの録音作業中に停電し、その後、YouTubeへのアップロード中にもまた停電するという惨事(?)に見舞われたのだ。
翌日以降、そのときにアップロードした音声ファイルが無事YouTubeで聴くことが出来るということを確認した。従って、SNSの方で先に公開することにした。

しかし…である。このブログで公開する前に、僕はある欲求に駆られて来たのであった。アップロードしたものを一旦取り消して、もう少し手直ししたい、という思いなのだ。
アップした当初は、これでオッケイという気になったのだけれども、更に何度か聴くうちに、嗚呼この部分をもうちょっとこんな風にしたい、という具合に気が変わってしてしまったのである。

これは、この手のもの(つまり、ある種の創作物)をつくる人たちにとっては共通の癖のようなものだろう、と思う。手直しの欲求が尽きなくなって来るのである。
三谷幸喜氏はこのような感じを、「いくらやっても残尿感が残ってしまう」と言い表しておられた。言い得ていると思う。どうも、完全にスッキリとするということがないのであるw

…という訳で、僕もスッキリ出来なかったので、昨夜、仕事から帰って来た後、何箇所かを直して、再録音し、再アップロードした。日曜日にアップしたものと何処が変わったのか、というのはきっと、僕自身にしか分からない程度のものだけれどもw
でも、僕はこれで多少スッキリ出来たと思う。一方で、まだもうちょっと…という点はあるにはある。そんな手直し欲求にいつまでも付き合っていたら、それこそ泥沼でキリがないので、そろそろブログでも公開したいと思う。

さて、この曲「Tears In The Rain」は、前作『ブレードランナー』の方でも、同じ主旋律の曲が出て来た(そのときの曲名は「Tears In Rain」)。それは、最後の一体となったレプリカントが、雨の中で印象的な台詞を口にしながら事切れる場面で使われている。
そして、その曲はアレンジを変えて、『ブレードランナー2049』でも使われたというわけなのである。場面は、前作とは多少異なって、雨ではなく雪の降るシーンだ。その中で、ある登場人物が事切れてゆくのである。

前作とはアレンジが変わったと言っても、ヴァンゲリス風の音色が登場して、曲が如何にもそれらしく構成されているのが実に面白い。(ちなみに、『ブレードランナー2049』の音楽担当は、ヴァンゲリスではない。)
僕も、『ブレードランナー2049』のサントラの曲と聴き比べつつ、その辺りの音楽的およびサウンド的な妙味を感じながら、PCの音楽制作ソフトにデータを入力していった。


(バーチャル・アナログシンセ・ソフト「Synth1」の画面。出典:本家サイト

先達ての投稿でも書いたように、Volca FMだけでは音色の数が足りない(Volca FMは一度に一音色しか出ない)ので、Synth1というフリーウェアのバーチャル・アナログシンセを使った。Volca FMもバーチャルFM音源なので、バーチャル同士の組み合わせであるw
そこで、Volca FMは専ら、主旋律のピアノ系の音を担当させ、その他のバックの演奏は全て、Synth1で鳴らした。曲の中盤と後半で計2度、「ボガン」といった効果音的な音色が登場するけれども、これもSynth1で鳴らしている。

勿論、原曲とは使っている機材が全く異なるので、音色などを完全に似せるのは諦めているw 加えて、多少僕の趣味嗜好で、音色を追加で選択し、音に厚みを付け加えた。その点をご理解の程…。

…というわけで、既に『ブレードランナー2049』をご覧になった皆さんは、あの雪の場面とその後に続くシーンを思い出しながら聴いてみて下さい。曲の長さは、原曲とほぼ同じ、約2分です。
まだ観ていないぞ、という方は、雪がしんしんと降り積もる中で、何か重大な出来事が起きている、というような場面を思い浮かべて貰えると良いと思います…。

さてさて、これを作ってみたら、またVolca FM+Synth1の組み合わせで、何か別の曲を鳴らしてみたくなって来た。良い曲を見つけたら、再び挑戦してみよう、と思う。

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本日は、塾の仕事が休みだったので、このビデオを観ました。山田洋次監督が『男はつらいよ』を作り始める数年前に、脚本と監督を担当した作品です。ハナ肇扮する、村八分にされた男が戦車を駆って暴れ回るという破天荒なストーリーの映画。ヒロインは、若き日の岩下志麻さん(これがまた、実にお美しい…)。このふたりの関係が、まるで寅さんとマドンナのようで、ここに『男はつらいよ』の原型のひとつがあるように思います。余韻の残る締めくくり方も、やはり寅さん映画のよう。余り古臭く感じさせない作り方は流石、山田監督。これは、昭和の隠れた名作です…。

『馬鹿が戦車(タンク)でやって来る』(Amazon Prime Video)
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