今年は、ニコン P900を携えて、野鳥を撮りに出掛けた元日だったのだ…(その2)

元日に、大きな沼のある公園に行ったときのこと、その2である。(その1は、こちら

ここには、太古の昔に出来たとされている沼の周りに、公園や林、ランニングのコースなどが整備されている。僕は、元日のお昼前に行ったのだけれども、老若男女たくさんの方がコースを走っておられた。新年早々に、どうもどうもお疲れ様…。

さて、自転車を木に寄りかからせて、僕は、警戒心丸出し(苦笑)の水鳥や、小首を傾げてこちらを見ているハトや、風に煽られそうになっているユリカモメを撮った。野鳥の撮影も、なかなか面白い。ハマりそうだw
そんな折、遠くから飛行機の音が聞こえてきた。セスナだろうか、軽飛行機のそれである。針葉樹林の向こう、目を凝らすと、北東の方角から見えてきたのだ。

この公園では、ハトやユリカモメなど、鳥たちが自由に空を舞っている。僕は、それを地の上から眺め、時には撮る。一方で、人間は、このような文明の利器を利用して、空を駆けるのであった…。

トップの写真は、この公園の針葉樹林と、元日の太陽である。これを見て何か不思議に感じた方は、正しいw

僕は、ニコン P900を垂直に掲げて、この林を撮った。だから、樹木が真っ直ぐ上方に伸びているように見えるのだ。その木立の間に、太陽が輝いている…。
冬の太陽は、この写真のように天頂付近までは昇らないものなのである。でも、こうして写っている。ある意味において、自然を逸脱している写真なのだw

似たような写真は、実はもう一枚ある。これらは、針葉樹林を散策しながら、ふと思いついて、その場で撮影した。我ながら、上手く撮れたと思う。

何故、このような写真を撮ろうと思いついたのかというと、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『レヴェナント:蘇えりし者』で、針葉樹林を見上げたその真上に満月が浮かんでいる、という非常に印象的な場面が登場するからなのだ。

僕は謂わば、そのシーンへのオマージュのつもりで撮った。いつか、満月でも撮ってみたいと思っている。きっと、同じように上手く撮れるだろう。下の写真は、別テイク。こちらには、太陽が入っていない。

さて、針葉樹林の中、天頂に太陽が写っている写真、どうやって撮影したのか、お分かりになりますか?…と言っても、カメラに詳しい方ならば、すぐ気がつくでしょう。
でも、その手法を利用して撮った、上のような作例を、僕は『レヴェナント:蘇えりし者』以外では、寡聞にして見たことも聞いたこともないのである…。

さてさて、足下をふと見ると、古い切り株にハトが寒そうに座っていた。首をすくめ、体を丸めている。僕の実家で飼っていたニワトリたちも、よく冬の間はこのような格好でジッとしていたものだ。

念のため、3枚撮っておいたけれども、その間、微動だにしなかった。前回の、僕がカメラを向けるとサッと水に潜って行ってしまった水鳥とは随分と違う対応であるw

ここまでで、僕は沼の周りを半周歩いた。この辺りは、日向と日陰の境になっている。岸辺には、カモだろうか、数羽の水鳥が集まっていた。そこを、また撮る。

下の写真は、水浴びと毛繕いをしていたところだ。最後に、こうして翼を広げて一丁あがり、なのである。うちのニワトリたちも、そうだった。殆ど飛べないのに、翼だけは派手にバタバタとやったものであるw

ここには、まだまだ楽しい鳥たちがいる。次回もまた、色々な写真を載せてみたい。出来ることならば、季節や時間帯を変えて、この公園へ再び撮影に来てみたいものだ…。(次回に、つづく…)

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上でご紹介した『レヴェナント:蘇えりし者』は、坂本龍一が音楽を担当。がん闘病後、文字通り命懸けの思いで作ったという楽曲は、この映画のストーリーや演出とも相俟って、かなりの凄みがあります。弦楽にかけられている、独特の残響が印象深い。この作風は後に、昨年リリースの最新作『async』の中でも生かされた、というわけなのです。

『オリジナル・サウンドトラック盤「The Revenant(蘇えりし者)」』
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